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AppleとIBMのモバイルアプリ登場 ビッグ連合始動

 AppleとIBMがエンタープライズ向けのモバイルアプリソリューション「IBM MobileFirst for iOS」の第一弾をリリースした。7月に発表した両社の提携の最初の成果となる。評判はおおむね良いようだが、コンシューマー市場に君臨するAppleと苦戦が続くエンタープライズの巨象IBMのタッグは、どんなインパクトを与えるのだろう。

業界向けアプリ10種と顧客を発表

 かつてライバル同士のAppleとIBMの歴史的提携発表から5カ月。両社が「IBM MobileFirst for iOS」として約束していた100以上の業務向けモバイルアプリのうち、第1弾の10種が12月10日発表された。

 分野は、旅行・運輸、保険、小売り、政府、テレコムなど。例えば航空会社向けの「Plan Flight」はパイロットがフライトスケジュールや計画を見たり、機内の問題を地上係員に報告するなどして燃料支出の追跡や調整を行うという。小売り向けの「Sales Assist」は、営業員が売り場で顧客のプロフィールにアクセスして、製品を薦めたり、在庫をチェックしたりできるアプリだ。

 Appleはアプリの特徴として、特定業界向けのソリューション・アプリであること、iOS向けに最適化されたクラウドサービスであることなどを強調している。今後、種類も拡充する計画だ。

 両社の提携では、サポートに企業向けの「Apple Care」を用意し、カスタマイズなどの支援はIBMが行う。今回、顧客として、金融のCiti Group、航空会社のAir Canada、通信事業者のSprint、金融のBanorteなどの名前も発表された。

(岡田陽子=Infostand)