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写真が動き出すNTTコムウェアのARサービス、“実質使い放題”プラン

SmartCloud イメージベースARの仕組み

 NTTコムウェアは25日、メディア・企業広告向けにARサービス「SmartCloud イメージベースAR」を強化すると発表した。新たなプランを追加し、ARを実質「使い放題」にする。

 SmartCloud イメージベースARは、スマホで撮影した写真などの画像があたかも動き出したかのように演出できるAR(拡張現実)サービス。スマホで画像を撮影すると、撮影画像の特徴を認識し、あらかじめクラウドサーバーに登録された動画やWebなどの関連コンテンツを配信する。GPS情報やQRコードのようなマーカーが不要で、動画を再生するために画像にスマホをかざし続ける必要もない。

 新プランは、「セルフ登録機能」によって利用企業みずからARコンテンツを登録・公開できるほか、100コンテンツまでの登録枠を用いて回数無制限でARコンテンツを入れ替えられる、実質「使い放題」のサービス。

 スマホの普及などを背景にARのビジネス活用が拡大しつつある。「紙面の画像を動き出す」というARならではの「臨場感」「面白さ」に加え、「紙媒体からデジタル媒体への顧客誘導」や「視聴ログを活用した顧客行動分析」など、ビジネスへの実益を重視した利用が進んでおり、今後は「クロスメディアマーケティング」といった分野でさらなる利用拡大が見込まれるという。そうした利用拡大に応えるための新プランとなる。

 1年間の継続利用を契約することで、年額60万円から(通常価格の50%引き)で最大100までのコンテンツ登録枠を利用できる。登録枠内でのコンテンツの入れ替え・更新は回数無制限。

 今後の展開として、すでに数社の新聞社において試験利用が進んでおり、引きつづき、新聞・雑誌などメディア事業における「ペーパーメディアとデジタルメディアの融合」を支援する方針。さらに一般企業における利用拡大も見据え、消費者の「見たい」と企業プロモーションの「見せたい」という双方のニーズが結びつきやすい、車・住宅・インテリア・リゾートといった趣味性・嗜好性の高い商材について、訴求力向上やクロスマーケティングを支援するという。機能面では、よりリアルに商材の魅力を訴求できるよう、360°パノラマやオブジェクトVR(バーチャルリアリティ)などの新たな映像表現とARのコラボレーションを進めるとしている。

川島 弘之