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NECなど5社、APNを活用した地域分散型データセンターの実証が総務省の令和8年度「ワット・ビット連携関連実証」に採択
2026年9月30日 12:38
日本電気株式会社(以下、NEC)、ケーブルテレビ株式会社、鹿沼ケーブルテレビ株式会社、宇都宮ケーブルテレビ株式会社、株式会社エイジェックスポーツマネジメントの5社は30日、NECを代表機関として提案した「APN(All-Photonics Network)を活用した地域分散型データセンターによる地産地消型データ流通基盤の実証」が、総務省の令和8年度「ワット・ビット連携関連実証」に採択されたと発表した。
NECは実証の背景について、AIの利用進展に伴い、データセンターへの需要が急速に高まっていると説明する。一方で、地域におけるAI利用拡大を想定した場合、事業者ごとに高性能GPUを個別配備することは経済性や電力面での制約が大きく、また、大都市圏のデータセンターに処理を依存する構造は、リアルタイム性や災害耐性の観点で課題があると指摘する。
実証では、地域の複数拠点に分散配備されたGPUサーバーをAPNで接続し、事業者間でのGPUリソースシェアリングを実現する分散推論モデルを検証する。これにより、地域内でリアルタイムでのAI処理を可能にし、限られた計算資源の効率的な運用と、地域コンテンツの付加価値向上を目指す。
5社は、2026年8月~2027年2月に、栃木県内の実フィールドで実証を行う。
栃木県内の地域事業者3社の拠点を光ファイバーで接続し、NEC製のオープン光トランスポート製品「SpectralWave WXシリーズ」を用いてAPNを構築することで、実フィールドにおける地域分散型データセンター環境を構築する。
また、エイジェックスポーツマネジメントが提供する地域野球チーム「栃木ゴールデンブレーブス」の試合映像を対象に、同環境上でNECの映像認識AI×LLM技術(映像からシーンを説明する要約文を自動生成する技術)を用いたリアルタイム推論を実施する。これにより高度な映像解析を行い、試合状況に応じたテロップなどの情報付与を実証する。
さらに、品質や敷設ルートの事前把握が困難な異なる事業者間で、迅速に光ファイバーを相互接続するため、光波長パス自動最適化技術などの有効性を検証する。合わせて、災害時を想定した動的な光パス切替機能も実証し、自律的かつ安定的なネットワーク運用モデルを確立する。
5社は実証を通じて、APNを活用した地域分散型データセンターの運用と、事業者間におけるGPUリソースシェアリングの有効性を検証する。実証で得られた成果をもとに、地域事業者が保有するネットワークおよびデータセンター設備を活用した分散データセンターモデルの適用可能性を評価し、他地域への展開を目指す。また、低遅延性、高信頼性、継続性等の特長を生かし、自治体における公共サービスや地域医療、防災分野などのライフライン分野に拡張するとともに、成果の可視化や体験を通じた普及活動を行い、分散データセンターシステム上での新たなサービス創出を支援していく。

