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横河電機、熱帯でのAIデータセンター構想に向けたシンガポールの実証コンソーシアムに参画

 横河電機株式会社(以下、YOKOGAWA)は29日、シンガポール子会社のヨコガワ・エンジニアリング・アジアが、シンガポール国立大学(以下、NUS)のデザイン&エンジニアリング・カレッジが主導する「Sustainable Tropical Data Centre Testbed Phase 2.0(STDCT 2.0)」コンソーシアムに参画したと発表した。

 このコンソーシアムへの参画を通じて、YOKOGAWAは産業オートメーションで培った深い知見と自律運転分野での強みを生かし、AIデータセンターの運用効率の向上、設備信頼性の強化、エネルギー最適化に取り組む。

(左から)ヨコガワ・エンジニアリング・アジアのジョシュア・チョー・ズワ氏、チェイ・キン・ワー氏、NUSのリー・ポー・セン教授、イアン・ルー氏による協定調印式の様子

 YOKOGAWAは参画の背景として、生成AIやクラウドサービスの急速な普及を背景に、世界的にデータセンター需要が拡大していると同時に、データセンター業界はエネルギー消費量の増大や安定した運用体制の確立、人材不足といった課題への対応が求められていると説明する。エネルギー消費の課題は、シンガポールのような高温多湿な熱帯地域では一層顕著になり、冷却システムやエネルギー効率に対する要求が高まり、持続可能なデータセンターに向けた技術革新が不可欠となっているという。

 こうした状況のもと、シンガポール政府はデータセンター産業を戦略的成長分野の一つと位置付け、政府系機関の主導で、ジュロン島を次世代データセンターの拠点として整備する計画を進めている。同島では、最大700メガワット規模のデータセンター群が建設される見込みとなっている。

 STDCT 2.0は、この構想の実現に向けて、熱帯地域におけるAI向けデータセンターの持続可能な運用モデルの確立を目指す実証プロジェクト。産学官が連携して先進的なエネルギーマネジメント技術や冷却技術の開発・評価を行う。YOKOGAWAは技術導入や実証評価に取り組むだけでなく、直面する課題に対し、既存の商用ソリューションでは対応が難しい領域で共同研究テーマの検討も進める。

 STDCT 2.0を通じて、YOKOGAWAはAIを活用した技術力および研究開発力をさらに強化し、シンガポールの持続可能なデジタル経済の実現を支えるとともに、世界のAI向けデータセンターの効率的かつ安定した運用にも貢献する包括的なソリューションの開発を推進していくとしている。