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日本IBM、クラウド環境向けフラッシュストレージ「IBM FlashSystem A9000」

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は12日、オールフラッシュストレージ「IBM FlashSystem A9000」「同 A9000R」の2製品を発表した。

IBM FlashSystem A9000
IBM FlashSystem A9000R

 新製品は、クラウド環境において、予期せず急激に負荷が高まった際にシステムの可用性が低下したり、ネットワークの帯域幅が制限されたりする「ノイジー・ネイバー(うるさい隣人)」問題を防ぎ、サービス品質を高められるQoS機能を搭載しているのが特徴。いずれも、パターン除去、重複排除、リアルタイム圧縮、シンプロビジョニングが連携したデータ削減機能を備えているほか、従来製品「FlashSystem 900」「同 V9000」と同様、IBMが独自設計したボードにフラッシュチップとFPGAを実装し、IBM FlashCoreテクノロジーによる超高速性を実現することで、250マイクロ秒の一貫した低遅延を提供するとしている。

 IBM FlashSystem A9000はクラウド環境向けのスケールアウト型フラッシュストレージで、完全に構成済みの状態で出荷され、オールフラッシュ環境を実装するコストを削減するとした。

 一方のIBM FlashSystem A9000Rは、膨大な量のデータ解析などの用途に対応するスケールアップ型フラッシュストレージ。グリッドアーキテクチャを採用しており、最大1.8PBまでの拡張に対応する。

 また、シンプルなWebベースの管理者向けユーザーインターフェイスを搭載し、クラウドサービス事業者が直面しているデータ管理の複雑さも解決できるとのこと。なお新しい管理インターフェイスはで、100台以上のスケールアウト環境を一元的に管理可能で、マウスのクリック回数を50%以上減らし、画面をひんぱんに行ったり来たりすることによる時間の無駄を削減するとのことだ。

 なお日本IBMは今後、基幹アプリケーションを高速化するために設計されたオールフラッシュストレージ「IBM DS8888」も提供する予定。

石井 一志