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日立Sol、マイナンバーを暗号化したまま検索・保管・利用可能な管理システム

日立の秘匿検索技術を利用

 株式会社日立ソリューションズ(日立Sol)は8日、秘匿検索技術でマイナンバーを安全に管理する「マイナンバーセキュア管理システム」を発表した。10月1日より販売開始する。

 「マイナンバーセキュア管理システム」は、日立の秘匿検索技術により、暗号化したマイナンバーをデータベースに保存するとともに、暗号化したままで業務アプリケーションから検索・利用できる仕組みを提供するもの。マイナンバーは常に暗号化されており、搾取した通信データやデータベースの内容は解読できない。また、マルウェア感染した業務端末を踏み台に、外部からの不正なリモートアクセスが行われた場合でも、システム内のデータは暗号化されているため、不正利用はできないとのこと。

 マイナンバーを検索する場合は、検索キーワードを毎回ランダム化しているため、アクセスログが解析されても同一個人へのアクセスが特定できなくなり、家族構成などの個人情報の推測を不可能にした。

 価格は、マイナンバー登録数が500の場合、年間150万円(税別)から。

 こうした仕組みを既存の人事・給与システムや帳票システムに追加することで、必要な場合のみ、許可された業務担当者のみがマイナンバーを視認できるようになることから、マイナンバー制度で規定された安全管理措置に沿った対策を実現可能という。

 なお日立ソリューションズでは、システム導入における構築作業も支援するほか、今後のマイナンバー情報の用途拡大に対応し、企業が保有するプライバシー情報を保護するソリューションを順次提供する予定だ。あわせて、このシステムで採用している秘匿検索技術を、日立ソリューションズがこれまで培ってきたセキュリティ技術とあわせ、マイナンバー管理以外の分野へ適用拡大するとしている。

石井 一志