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国内ストレージソフトウェア市場、2019年には1022億円規模に~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は18日、国内ストレージソフトウェアの市場動向および予測を発表した。2014年の国内ストレージソフトウェアの市場規模は前年比4.3%増の830億5000万円。2014年~2019年の年間平均成長率は4.2%で、2019年の市場規模は1022億円に達すると予測している。

 2014年のデータ保護/リカバリーソフトウェア市場については、堅調な拡大が継続したものの、販売傾向にはいくつかの点で変化が見られると分析。2013年に比べて2014年には仮想化環境での大型バックアップ統合の案件数が減っており、大企業ユーザーの需要が一巡したためと考えられるとしている。

 2015年以降の国内ストレージソフトウェア市場は、第3のプラットフォームの台頭、データ分析対象の拡大、ビジネスの迅速化をサポートするITインフラへの変革などのニーズを受けて、ストレージ運用の効率化要件が高まり、需要が拡大すると予測。その一方で、ストレージソフトウェアの標準バンドル化(無償化)、オーケストレーションソフトウェアの進化によるストレージ管理機能の代替など、阻害要因も共存していることから、国内市場売上額の成長率は4%前後で推移すると見込んでいる。

 IDC Japanのストレージシステムズ リサーチマネージャーの鈴木康介氏は、「ソーシャル技術、モビリティ、IoT(Internet of Things)などを活用する企業では保有データが急増するケースが増えており、ストレージの運用効率化に対する期待は高まっている。また、その実現手段としてもSoftware-Defined Infrastructureを目指したソリューションやクラウドの有効活用を支援する製品が増えており、選択肢は豊富となった。これまでストレージインフラ運用の自動化は他の分野よりも後回しにするユーザーが多かったが、これからはビジネスの迅速化要求に応えるべくストレージソフトウェアの高度な活用に取り組む企業が増えていくであろう」と分析している。

三柳 英樹