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筑波銀行、IBM SoftLayerでハイブリッド環境を構築 ユーザーの利便性を向上

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は23日、株式会社筑波銀行が、次世代情報活用基盤にSoftLayerを採用し、6月より稼働開始していると発表した。同行ではこれまで、社内業務用と社外インターネット接続用に異なるPCを使ってセキュリティを確保してきたが、今回、自行のデータセンターのシステムと、SoftLayer上の仮想化基盤をハイブリッド構成とする情報活用基盤を構築し、安全かつ効率的なインターネット接続を実現したという。

 具体的には、SoftLayerのクラウド環境上にインターネット接続の仮想化基盤を構築する論理分割方式を採用し、自行データセンターのシステムとのハイブリッドな環境を構築する。インターネット閲覧や社外メールの送受信といったインターネット利用の際には、サーバー上でデータを保持するシンクライアント方式により、セキュリティのリスクを低減した。

 このシステムが構築されたことによって、自行データセンターに接続している社内業務向けPCと同一のPCでインターネットが利用できるようになり、行内ユーザーの利便性が向上し、業務の効率化を図れるため、営業力の強化と顧客サービスの品質向上を支援できるという。また、営業店において、PCやモバイル端末を利用しながら顧客への説明を行うといったサービス強化も検討している。

 なお、新たなIT基盤は、SoftLayerの東京データセンターを利用する。日本IBMでは、金融機関のクラウド利用を支援するため、「金融機関等コンピューターシステムの安全対策基準(FISC)」とのベンチマークを行って、東京データセンターの利用を推進しているとのこと。

石井 一志