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パロアルトの次世代FW向け最新OS、脅威の自動相関が可能に

 パロアルトネットワークス合同会社(以下、パロアルト)は10日、マルウェア分析や自動化を強化する次世代ファイアウォール(NGFW)向け最新OS「PAN-OS 7.0」と、脅威インテリジェンス「WildFire」強化版の国内提供を開始した。

 サイバー攻撃の脅威が高まる中、多くの組織はセキュリティ製品を導入しているが、それらから発生する膨大なアラートも悩みの種になっている。これらのアラートには攻撃の初期段階で脅威を迅速に特定し、自動防御を行うための分析や自動化機能は備わっていない。

 今回のPAN-OS 7.0とWildFire強化版では、セキュリティ担当者が膨大なアラートや多くの個別セキュリティ製品を動作するための手間を排除し、攻撃防御のための機能拡張を容易に行える仕組みを提供する。

 目玉となるのは、新しい自動相関エンジン。ネットワーク上の不審なトラフィックパターンを検出し、悪質な活動を特定するために自動的にパターンを相関させることで、組織ネットワーク上で侵害されたホストを識別・保護する。

 WildFireの強化では、古いバージョンのアプリを標的とするマルウェアを識別するため、複数のアプリバージョンでのファイル分析を可能にした。脅威レベルによるマルウェア分析機能も加わり、必要に応じた予防処置を行うために脅威の対策に優先順位をつけられるようになる。

 このほか、脅威対処情報を分かりやすく一覧できるダッシュボードの強化、「PA-7050」を大規模環境に適用させるための10G/40Gポートのハードウェアモジュール提供、NGFW「FAシリーズ」を時間または年単位による従量課金でAmazon AWS Marketplaceから利用できるAWS従量課金対応などを図った。これら70以上の機能拡張が加えられているとのこと。

 まずはデータセンターや大規模環境への導入に適した、NGFWの一元管理ソリューション「Panorama」の専用アプライアンス「M-500」を6月下旬に提供する予定。

川島 弘之