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MSYS、米Actifioのコピーデータ管理製品を販売開始

丸紅ITソリューションズはActifio製品を利用したDRサービスを提供

 丸紅情報システムズ株式会社(MSYS)は6日、米Actifioと国内販売代理店契約を締結すると発表した。これに伴い、コピーデータ管理アプライアンス「Actifio CDS」と、クラウド向けソフトウェア「Actifio Sky」の取り扱いを開始する。また丸紅ITソリューションズ株式会社は、Actifioをコアエンジンに採用したマルチテナント型のディザスタリカバリ(DR)クラウドサービス「Simple-DR」の提供を開始する。

 現在の企業内では、本番データから複製されるコピーデータが増え続けており、それらの肥大化に対応すること、そしてデータを一元管理することが求められてきた。Actifioでは、そうしたニーズに対応するため、本番、バックアップ、開発・テスト用、DR用などさまざまなシステムから生成されるコピーデータを仮想化して1つに統合し、一元管理するソリューションを提供している。

 Actifio CDSを利用すると、異なるメーカーの機種が混在する大規模なストレージ環境でも、多数生成されるコピーデータを統合管理可能。数多くのアプリケーションとOS、他ベンダー製ストレージに対応しており、1システムあたり数百TBのアプリケーションデータを保護・管理できるという。また物理環境と仮想環境の両方に対応し、仮想環境では1システムあたり最大1000VMまで管理可能とした。

 一方のActifio Skyは、コピーデータ仮想化プラットフォームの仮想アプライアンス版。拠点が分散しているシステム環境のどこにアプリケーションがあっても、仮想データパイプラインテクノロジー(Virtual Data Pipeline:VDP)技術を活用し、効率的なデータ運用を実現するとのこと。

 また、Actifio CDSと組み合わせて導入することで、WANおよびストレージを最適化しながら遠隔地拠点を保護し、データの可搬性を高めるが可能。パブリッククラウド上にActifio Skyをインストールすれば、ハイブリッドクラウドでのリモートバックアップ・DR環境を構築できる。

 今回、MSYSと丸紅ITソリューションズは、大容量のデータを保有するメディア・エンターテインメントなどの企業に向け、オンプレミスによるソリューション販売を行うほか、丸紅グループが東京と大阪に保有するデータセンターへActifioを導入し、マルチテナント型のDRサービスであるSimple-DRを提供する。

 Simple-DRは、既存環境に手を加えずDRサイトを形成でき、低い初期費用で簡単に企業の事業継続計画(BCP)を具現化可能。さらに、必要最小限のデータ容量に対して課金する従量制を採用しているので、毎月のランニングコストも抑えられるという。

 拠点は、特定の拠点間だけに限定されず「マルチサイト」に対応し、顧客メインサイト被災時の継続利用を実現。各企業の策定したBCPポリシーにのっとり、DRサイト構築が可能になるとのことだ。

 MSYSと丸紅ITソリューションズは、Actifio製品の販売とサービス事業により、取り扱い開始後1年間で3億円を受注する計画である。

石井 一志