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CAPTCHA進化形、ボットに厳しく人に優しい「パズル型」――サムライズが販売

 株式会社サムライズは18日、米Capyが提供する不正ログイン対策ツール「Capy CAPTCHA」の取り扱いを開始した。従来のテキスト入力型に代わり、パズル型というまったく新しい発想で開発されたという。

 Web上でログインをする際に、画像に表示された形のひしゃげた数字やアルファベットを、人の目で読み取り・入力することで、スパムボットによる機械的な不正ログインを防ぐCAPTCHA技術。これは「テキスト入力型」と呼ばれ、多くのWebサイトで導入が進んだ。

 ところが、OCR(光学文字認識)技術の発展につれ、ボットによるテキスト読み取りの精度が高まり、サイト管理者はテキスト表現の読み取りにくさを追求するようになった。OCR技術の発展はめざましく、結果的に、人には読みづらくボットには簡単に読み取れるものとなってしまい、その効果に疑問が生まれたり、訪問者の不満や離脱を増大させたりする状況となってしまった。

 Capy CAPTCHAは、ID・パスワードによる認証プロセスの中で、テキスト入力の代わりに「パズルのピースをはめ込ませる」という新しい発想で、その動作が人間の動作であることを確認・認証するという仕組みを、SaaS型で提供している。

 パズルをはめ込むという動作は、人にとっては直感的で分かりやすい一方、ボットにとっては書けたピースの位置を理解してはめ込むという動作が難しく、「スパムボットに厳しく人に優しい認証が可能になる」(同社)としている。

 なお、SaaSなので導入はわずか30分で完了。Wordpress・PHP・Ruby・Pythonをはじめとするあらゆる開発プラットフォーム上で柔軟に組み込めるという。また、管理コンソールから、ピースの数や境界線のあいまいさなどによるセキュリティレベルの強弱が設定できる。

 月間インプレッション(パズルが表示された)回数に応じた価格体系で、参考価格は1000インプレッションの場合で月額800円となる。

川島 弘之