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「Surface Pro 3」日本で7月17日発売、9万1800円から
(2014/6/2 16:31)
日本マイクロソフト株式会社は2日、Windowsタブレット「Surface」の新モデルとなる「Surface Pro 3」の日本での発売を発表した。価格は一般向けモデルが9万1800円(税別)から、法人向けモデルが10万800円(税別)から。発売日は7月17日(一般向けのCore i3モデルのみ8月発売予定)。
「Surface Pro 3」は、米国で5月20日に発表されたSurfaceの新モデル。アスペクト比3:2の12型ディスプレイ(2160×1440ドット)を採用。前モデルの「Surface Pro 2」よりも画面が大型化したが、厚さは13.5mmから9.1mmと薄くなり、重量も907gから800gと軽量化。背面のキックスタンドは150度まで開くようになり、自由な角度で調整可能となった。
付属のペン「Surface Pen」はアルミニウムボディの新しいデザインとなり、1回ノックすると本体がロック状態でもOneNoteがすぐに起動し、ノートとしてすぐに利用できる機能を搭載。ペンを2回ノックすると画面をキャプチャーして、ノートに貼り付けて他のユーザーと共有できる。
別売のキーボード兼カバー「タイプカバー」も新しくなり、本体の大型化に伴ってキーピッチが広くなり、タッチパッドも大型化。キーボード面上部が折れ曲がるヒンジを新たに取り入れ、マグネットで本体に接続する際に角度をつけることができ、膝の上に置いた場合などでも安定して使えるようにした。
OSはWindows 8.1 Pro。一般向けモデルにはOffice 2013 Home and Business(Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook。商用利用権付き)と、MetaMoJiの手書きノートアプリ「Note Anytime for Surface」がプリインストールされる。
無線LANはIEEE 802.11ac/a/b/g/nに対応。バッテリー持続時間は9時間(ウェブ閲覧時)。Bluetooth 4.0、500万画素の1080p対応カメラ(前面+背面)、USB 3.0ポート、microSDカードスロット、Mini DisplayPortなどを搭載する。
一般向けモデルの価格(税別)は、Core i3・メモリ4GB・ストレージ64GBモデルが9万1800円。Core i5・メモリ4GB・ストレージ128GBモデルが11万1800円。Core i5・メモリ8GB・ストレージ256GBモデルが13万9800円。Core i7・メモリ8GB・ストレージ256GBモデルが16万4800円。Core i7・メモリ8GB・ストレージ512GBモデルが20万2800円。
法人向けモデルの価格(税別)は、Core i5・メモリ4GB・ストレージ128GBモデルが10万800円。Core i5・メモリ4GB・ストレージ256GBモデルが12万8800円。Core i7・メモリ8GB・ストレージ256GBモデルが15万3800円。Core i7・メモリ8GB・ストレージ512GBモデルが19万1800円。
別売のキーボード兼カバー「タイプカバー」は1万2980円(税別)。カラーはブラック、ブルー、パープル、シアン、レッドの5色(レッドはMicrosoft Storeのみの販売)。
一般向けモデルおよびアクセサリーは、オンラインストアの「Microsoft Store」のほか、全国量販店グループ(エディオン・100満ボルト、ケーズホールディングス、ビックカメラおよびグループ会社、ヤマダ電機およびグループ会社、ヨドバシカメラ)で販売する。
法人向けモデルは、マイクロソフト認定Surfaceリセラー8社(ウチダスペクトラム、MXモバイリング、大塚商会、キヤノンマーケティングジャパン、ティーガイア、日立システムズ、富士ソフト、リコージャパン)および各社の関連会社で販売する。
薄くて軽いタブレットであり、ラップトップを置き換えられるデバイス
日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏は、「Surface Pro 3、ちょっとふざけた言い方をしますと、もうヤバい、凄い、デバイスです。現行のSurface Pro 2も、タブレットとして使えてフル機能のPCと言っていたわけですが、やはりちょっと分厚い、重い、画面が小さいというフィードバックをいただいていた。そうした点をすべてクリアした。満を持して投入するデバイス。それがSurface Pro 3」とコメント。2014年1~3月には、家電量販店におけるWindowsタブレットの販売シェアが30.5%に達したというデータを紹介し、Surface Pro 3の投入によりWindowsタブレットの普及をさらに図っていきたいとした。
米MicrosoftジェネラルマネージャーでSurface & Windows Hardwareセールス&マーケティング担当のブライアン・ホール氏は、「薄くて軽いタブレットであり、ラップトップを置き換えることができるもの」を目指してSurface Pro 3を開発したと説明。自由な角度に調節できる新しいキックスタンドと、上部が折れ曲がって本体に密着する新しいタイプカバーにより、膝の上に置いた場合でも安定して使えるとアピールした。
また、CPUに第4世代のCore i7/i5/i3を搭載したことで、性能面でもフルPCと同様の能力を備えており、独自開発のファンと本体デザインにより空気がデバイス全体に流れるようにすることで、冷却性能を30%効率化したと語った。
さらに、Surface Pro 3は紙とペンのような使い勝手を目指したとして、3:2というアスペクト比の画面は一般的な紙のサイズを意識したもので、付属のSurface Penも十分な重量感があり、普通のペンと同じような感触で使えることを目指して開発したと説明。ペンのボタンをクリックするとOneNoteが起動し、すぐにノートとして使える機能などを紹介した。
ゲストとして登壇したアドビシステムズ株式会社の栃谷宗央氏は、「Surface Pro 3はとてもエキサイティングな製品」と語り、開発版のPhotoshop CCによるデモを披露。Surface Pro 3の画面サイズやタッチ操作、ペン操作などに最適化した製品を、現在マイクロソフトとともに開発しているとした。
マイクロソフト業務執行役員Windows本部本部長の藤本恭史氏は、日本で販売する一般向けのSurface Pro 3には「Office Home and Business 2013」(商用利用権付き)とともに、MetaMoJiの手書きノートアプリ「Note Anytime for Surface」がプリインストールされると説明。また、Surface Pro 3に合わせて、OneNote用に「漢字練習帳」など日本独自のテンプレートを提供することを紹介した。
過去のSurfaceの発表会ではiPadなどと比較していたが、今回のSurface Pro 3はラップトップを置き換える製品だということで、MacBook Proと重さを比較。Surface Pro 3にペンやACアダプター、さらにはリンゴを載せても、まだSurface Pro 3の方が軽いとアピールした。
発売に先立ち、一般向けには6月3日午前0時から予約を開始、法人向けには6月9日から受注を開始することを発表。既存モデルのSurface Pro 2については在庫がなくなり次第販売を終了するが、Windows RT 8.1搭載モデルのSurface 2については継続販売となるとした。