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三菱東京UFJ銀行、外国為替情報の配信基盤にOracle Coherenceを採用

 日本オラクル株式会社は21日、株式会社三菱東京UFJ銀行が、オラクルのインメモリデータグリッド製品「Oracle Coherence」を採用したと発表した。自行内に提供している、外国為替レートなどのマーケット情報の配信基盤で利用しており、Oracle WebLogic ServerおよびOracle Databaseとともに2012年8月より稼働を開始しているとのこと。

 三菱東京UFJ銀行では、為替インターバンクシステムの保守終了が近づいたことを受け、その取引機能を支える、マスター情報や外国為替レート情報といった共通情報を一元的に管理するため、共通基盤の再構築を2010年度より検討開始した。

 そして、今後の情報量と変更頻度の増加、計算処理パターンの多様化など、ビッグデータ時代を見据えて規模拡張性の高いアーキテクチャを重視した結果、中核となるインメモリ基盤としてOracle Coherenceが採用されたという。

 このシステムでは、Oracle Coherenceによって複数のx86サーバーを統合した共有メモリ領域を構成しており、為替レートなどの変動性の高い情報をインメモリ処理できる。これにより、毎秒約200件のレート更新が行われる外国為替情報を安定的に受信・加工処理するなど、従来を大きく超える頻度でレート情報の受信・加工・計算処理が実現したとのこと。また、国内の災害対策拠点にインメモリ通信で複製し、可用性を確保している。

石井 一志