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富士通、HPC技術を応用してビッグデータ処理の高速化を検証

 富士通株式会社は7日、HPC技術の応用して、ビッグデータ処理の高速化を検証したと発表した。HPCの並列分散処理技術を用いて、ビッグデータ領域におけるBusiness Analytics(BA)業務を計算するベンチマークテストを実施したところ、株式取引の利益予測や商品需要予測の処理時間を大幅に短縮できたという。

 BA業務を行う際、従来はデータ収集から分析モデルの作成、分析・予測処理までを実行すると、膨大な時間がかかる場合があったが、今回はこの中で、分析・予測計算部分だけを別サーバーに切り出し、並列分散処理することの効果検証を行った。

 検証したのは、株価予測から取引戦略を策定する金融分野と、店舗における商品需要を予測する流通分野の、2種のプログラム。統計解析向けプログラミング言語の「R」で記述されたシミュレーションプログラムを、最新のPCクラスタプラットフォームでの並列分散処理に対応させて実行した結果、金融分野、流通分野ともに大幅な処理時間短縮を実現したという。

 具体的には、両分野とも、計算時間がサーバー1台の並列処理で約1/12に、またサーバー2台では約1/21に短縮するなど、HPC技術の並列効果がリニアに性能へ反映されたとのこと。これにより、統計分析・予測では、ユーザー企業の業務のデータ処理量や処理時間短縮の目標に合わせて、最適な規模の並列分散処理用サーバーを利用することにより、BA業務の高速化が期待できるとしている。

(石井 一志)