レッドハット、仮想データモデルをオンデマンドに構築できる基盤ソフト


 レッドハット株式会社は24日、複数データベース、データソースから仮想化されたデータモデルをオンデマンドに構築する基盤ソフト「JBoss Enterprise Data Services Platform 5.2」を発表した。同日より提供を開始する。

 JBoss Enterprise Data Services Platformは、JBossの統合開発環境「JBoss Developer Studio」を利用して、企業システム内に散在したデータソースから、仮想的な論理データモデルをオンデマンドに作れるミドルウェア。これによって企業は、社内のデータ資産を横断的に活用する戦略的なシステムを容易に構築できるという。

 具体的には、ウィザード機能を利用して物理データソースを自動で取り込めるほか、データマッピング機能により、取り込まれた複数の物理データモデルから新しい論理データモデルを作成可能。この新しく作成された論理データモデルをJBoss Enterprise Data Services Platformに配備することで、仮想的なデータソースとして外部システムにオンデマンドに公開するといった仕組みになる。

 また、エンタープライズサービスバス(ESB)、BPEL 2.0に準拠したサービスオーケストレーションを追加費用なしで利用できるので、企業システムのSOA基盤のほぼすべての要件を取り込めるとのこと。

 対応するデータソースは、Oracle、DB2、SQL Server、Sybase、MySQL、PostgreSQLなどのデータベースや、Teradata、NetezzaなどのDWHシステム、salesforce.comのクラウドサービスなど多岐にわたる。加えて、SOAP Web Service、XML over HTTPなどのWebサービスや、CSV、Excel、Accessなどにも対応している。

 なおJBoss Enterprise Data Services Platformは、ESBおよびサービスのオーケストレーションを提供するJBoss Enterprise SOA Platformのオプションとして提供され、JBoss Enterprise SOA Platformを含む、テクニカルサポート、製品アップグレード、修正プログラムの年額サブスクリプションは、16コアあたり717万6000円(税別)から。

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(石井 一志)
2011/11/24 14:40