さくらインターネット、石狩データセンターの工事計画変更、2棟同時に建設


石狩データセンター8棟建設時の全体図

 さくらインターネット株式会社は21日、北海道石狩市に建設を計画している「石狩データセンター」について、第1期分として全8棟のうち1棟を建設するとしていた当初の計画を変更し、2棟同時に建設することを発表した。竣工は2011年秋の予定。

 さくらインターネットの石狩データセンターは、クラウドコンピューティングに特化した大規模データセンターとして、2010年6月に建設を決定。総面積5万1488平方メートルの敷地に、全8棟・約4000ラックのデータセンターの建設が予定されている。北海道の寒冷な気候を利用した外気冷房を導入するなど環境にも配慮し、各棟のサーバー室を100ラックごとに区画分けして、空調方式や供給電力を柔軟に変更できる「モジュール方式」を採用する。

 さくらインターネットでは、データセンター(建物)の着工から竣工までにかかる期間は、設備機器の導入にかかる期間と比べて長く、また北海道の気候条件により冬季の工事着工は非常に困難であることから、建物については需要を先取りした投資設計が必要になると説明。また、建物には機能的な陳腐化のおそれがなく、設備機器と比べて安価で初期投資負担も比較的軽いといったことから、石狩データセンターの第1期工事で2棟同時に建設することを決定したとしている。

 第1期工事分では、さくらインターネットの他のデータセンターにおけるラック稼働状況やホスティングサービスの需要動向、投入予定のクラウドサービスの供給環境を整備することなどを考慮し、約200台のサーバーラックを新設する予定としている。

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