NTTコムウェア内で約5000アカウントのDaaSが稼働、ネットワールドが支援

　株式会社ネットワールドは19日、同社が提供するVMware vSphere4が、エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社（NTTコムウェア）のエンタープライズクラウドサービス「SmartCloud」の仮想化基盤に採用されたと発表した。またこの基盤を利用し、約5000アカウントにシンクライアント環境を提供するDaaS（Desktop as a Service）が本格稼動開始しているという。

　今回稼働開始したシステムは、SmartCloudをNTTコムウェアが自ら、社内システムに適用したもの。既存システムのクラウド環境への移行、大規模仮想環境の安定運用、物理サーバー削減によるTCO低減といった実績と経験を、SmartCloudサービスの顧客企業への提供に生かす狙いがある。

　このシンクライアントシステムは、Citrix XenAppにより構築されたミッションクリティカルなシステムで、大規模仮想環境の構築にあたり、VMware、Citrixの双方で実績と経験を持つネットワールドのサポートが高く評価され、同社が導入を支援している。

　具体的なリソースとしては、XenAppサーバー、周辺サーバーの統合と、ユーザー向けクラウドサービス用のリソースを確保するため、100台のVMware vSphereを導入。また、NTTコムウェアとネットワールドは、社員の業務に影響を与えないよう、考え得るリスクを事前に洗い出して対策を練り、安全に移行作業を完了したとしている。

　効果としては、物理サーバーを約20％削減し、余剰となったサーバー資源を有効に活用。さらに、サーバー負荷が下がった際に仮想マシンを再配置し、消費電力を削減する「VMware DPM」も利用した。

　なおNTTコムウェアでは、今後、VMware vSphere4を搭載した複雑な開発環境を簡単に展開できる「VMware vCenter Lab Manager」によって、顧客向けの開発業務の効率化にもSmartCloudを活用していく計画だ。

システムの概要