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日立Solが事業体制を再編、製造・流通・通信分野に集中

その他事業は日立へ移管

 株式会社日立ソリューションズ(日立Sol)は2日、日立グループのシステムソリューション事業の最適化を目的とした事業体制再編を発表した。

 日立Solは2015年4月1日付けで、会社分割により、社会・金融・公共分野のシステムソリューション事業を日立の社内カンパニーである情報・通信システム社に移管する。再編後の日立Solは、製造・流通・通信分野を中心としたシステムソリューション事業、およびプラットフォームソリューション事業の中核会社として、グローバルにさらなる事業拡大を目指すとする。本社所在地はこれまで通り東京都品川区東品川四丁目12番7号。代表者、資本金は未定。従業員数は約5000名となる見込み。

 再編の背景については、「近年国内のSI市場では、ITを活用した次世代型社会インフラや、国内の大手金融機関における大規模システム、社会保障・税番号制度に関するシステムなど、日立グループが一体となって取り組むプロジェクトが増えている。一方で、製造・流通・通信分野はグローバル化が進み、経営環境の変化が激しく、これまで以上に迅速な対応が求められている。今回の再編は、こうした状況に対応するため、日立グループのシステムソリューション事業体制を最適化するもので、大規模プロジェクト案件の増加が見込まれる社会・金融・公共分野については、顧客ニーズに“One Hitachi”として対応できる体制を確立する」と説明している。

 日立Solは同時に、日立ソリューションズ・ビジネスと日立ソリューションズ・ネクサスの2社が合併し、2015年1月1日付けで「株式会社日立ソリューションズ・クリエイト」(仮称)として発足すると発表した。

 日立ソリューションズ・ビジネスの事業内容は、業種・業務特化型ソフトパッケージを中心としたソリューション提供、コンサル・システム構築・運用支援までのトータルソリューション、業務ソフト・組み込みソフトなどの受託開発。従業員は約1200名。

 日立ソリューションズ・ネクサスの事業内容は、ソフト設計・開発・販売・運用・保守、情報処理・情報通信サービス、情報処理機器販売・保守。従業員は約1600名。

 両社を合併して設立される新会社は、日立Solグループにおける首都圏・中部・関西地区のシステム構築事業を担当する。本社所在地は東京都品川区東品川四丁目12番6号。代表者は未定。資本金4億5000万円。従業員2839名となる見込み。

川島 弘之