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フコク生命、顧客DBシステムを刷新~日立との協力でコールセンターとの連携を強化

 富国生命保険相互会社(以下、フコク生命)は21日、株式会社日立製作所(以下、日立)の協力により、年間60万件に及ぶ顧客からの問い合わせや契約内容などの情報を管理する「お客さまDBシステム」を刷新した。コールセンターシステムとの連携を強化し、顧客情報の照会作業を一本化することで、問い合わせ対応時における顧客の特定と契約内容などの照会を迅速化した。

 従来、フコク生命では、コールセンターで顧客から問い合わせを受ける際、対応者が氏名や電話番号を聞き取り確認することで個人を特定し、その後、契約管理システムで契約内容を確認し、さらに、過去のお問い合わせ内容を「お客さまDBシステム」で照会していた。2つのシステムに登録されている内容を別々の端末を使用して確認していたため、問い合わせ対応までの待ち時間が長いことが課題となっていた。

 今回の「お客さまDBシステム」刷新により、コールセンターシステムとの連携を強化し、照会作業を一本化したことで、通話が開始された時点で、電話番号をもとに即座に顧客の氏名や契約内容、過去の問い合わせ内容を特定できるようになった。これにより、従来数分間を要していた受付手続きを大幅に短縮し、顧客へのきめ細やかなサービス提供と業務効率化が可能となった。

 システムでは、問い合わせ対応内容の登録業務も一本化したほか、新規契約や契約内容の確認など、顧客からの問い合わせ内容に応じた該当部署への対応依頼業務も自動化。人事情報と連携することで、部署や職位に応じたシステムのユーザー権限の自動割当を可能とし、システムのユーザー管理業務の自動化を可能とした。加えて、日立が合わせて刷新した「汎用解析システム」によりデータ抽出機能を強化することで、データ抽出時間の大幅な短縮を実現。抽出したデータは、申し出の傾向分析調査に活用する。

 「お客さまDBシステム」は、日立および株式会社日立ソリューションズが、株式会社日立ソリューションズ西日本のステータス管理システム「Hi-PerBT SmartKIT」を活用し、構築した。

 将来的には、コールセンターシステムとの連携強化だけではなく、フコク生命のウェブサイトでの問い合わせやアンケートハガキなどの情報も、自動的に「お客さまDBシステム」に反映させる予定。また、顧客アドバイザー約1万人が、タブレット端末から顧客情報を参照できるようにすることで、営業活動を支援していく予定。

三柳 英樹