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NEC、住友電工の拠点間WAN回線を制御するネットワーク基盤をSDNで構築
2017年9月22日 14:39
日本電気株式会社(以下、NEC)は22日、住友電気工業株式会社(以下、住友電工)の本社や営業所、データセンターなどにおいて、SDNを活用して拠点間の広域網(WAN)回線を制御するネットワーク基盤を構築したと発表した。
従来、住友電工ではWAN回線に信頼性の高いギャランティ型回線を中心としたIPネットワークを用途ごとに採用していたが、コスト負担を抑えつつ十分な回線帯域を確保することが困難だった。また、住友電工は800台を超える仮想マシンでプライベートクラウドを運用しており、さらなる信頼性向上とコスト低減を図るため、BC/DRシステムの改善が必要となっていたという。
構築したネットワーク基盤は、NECのSDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」と「UNIVERGE IXシリーズ」を採用。本社や営業所などの拠点間にSD-WANを構築し、基幹業務や音声、テレビ会議など、さまざまなシステムの通信量や重要性に応じてネットワークを迅速かつ柔軟に制御する。
これにより、WAN回線の信頼性を向上しつつ、帯域拡大とコスト低減を実現。住友電工のグループ会社では、構築したネットワーク基盤を利用することで、WAN回線の総コストを約10%削減するとともに、WAN回線の利用可能な総帯域を2倍以上できたという。
また、WAN回線の使用状況を可視化し、優先度などに応じた制御を実現。NECのSDNソリューションは、直感的なGUIを通じてネットワーク全体を可視化し、優先度に応じて容易に経路制御や設定変更ができ、これにより数十拠点に設置したWANルータを集中管理し、ネットワークリソースの動的な割り当てや定期的な見直しが可能となり、WAN回線の利用効率や信頼性の向上を実現した。
データセンター間にSDNを用いてL2レイヤーで接続することで、万一の障害発生などによりバックアップサイトを稼働する場合でも、サーバーのIPアドレスの変更が不要となり、迅速なシステムの切り替えが可能。BC/DRシステムに関するコストや作業工数を削減し、バックアップサイトの立ち上げ・切替時における人為的ミスによるリスクを低減する。