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NTT ComとNTTPC、「IoTセキュリティ基盤」を活用したカーモビリティ/スマートホーム/エデュケーション分野のIoT実証実験を実施

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と株式会社NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)は4日、総務省から受託した「IoTセキュリティ基盤を活用した安心安全な社会の実現に向けた実証実験」において、「カーモビリティ」「スマートホーム」「エデュケーション」分野における「IoTセキュリティ基盤」の有用性に関する検証を、タイムズレスキュー株式会社、TOTO株式会社、小金井市立前原小学校と協業し、2017年12月から開始すると発表した。

 実証実験では、IoTデバイスのマルウェア感染や、そのデバイスを踏み台としたDDoS攻撃などの脅威からサービスや環境を守るため、IoTセキュリティ基盤を構築し、その有用性に関する検証を行う。

IoTセキュリティ基盤のイメージ

 NTT ComとNTTPCが構築したIoTセキュリティ基盤を活用し、IoTデバイスがネットワークに接続する際の認証や、暗号化、IoTデータの管理、分析、問題が生じた際の原因の特定と対策について、複数の分野について実証・検討を行う。

 カーモビリティ分野では、コネクティッドカーモデルを想定し、自家用車に対するロードサービスを提供するタイムズレスキューと実証実験を行う。実証実験で用いるタイムズレスキューが提供するサービスは、専用通信端末を取り付けた車両から通信されるデータをもとに、利用者に故障や事故のリスクを通知することで走行中のトラブルを抑止することや、オペレーターが対象車両のデータをもとに最適な作業者をアサインすることで、迅速なトラブル解決を図るもの。

カーモビリティ分野での実証実験

 スマートホーム分野では、ホームヘルスケアモデルを想定し、水まわり空間における健康管理や高齢者見守りサービスを検討しているTOTOと実証実験を行う。実証実験で用いるTOTOが検討をしているサービスは、一般生活における未病状態の把握、介護を要する高齢者の状態把握を、トイレなどに搭載された各種センサーから情報収集し、レポーティングすることで、健康維持等を図るもの。

スマートホーム分野での実証実験

 エデュケーション分野では、フューチャースクールモデルを想定し、小金井市立前原小学校と実証実験を行う。NTT Comが提供する学校教育のデジタル化を支援するプラットフォーム「まなびポケット」およびIoTデバイスを用いて、児童の学習履歴や校内の環境データを収集し、それらの因果関係を把握することで、効果的な学習環境を検証する。

エデュケーション分野での実証実験

 実証実験において、NTT Comは「全体統括」「プロジェクトマネジメント」「エデュケーション分野の実証」を担当、NTT PCは「IoTセキュリティ基盤の構築、実証」「カーモビリティ分野の実証」「スマートホーム分野の実証」を担当する。両社は今後、実証実験を通じて得られた知見や問題解決手法などを活かし、IoTセキュリティ基盤の普及に向けた課題の整理や提言を行う。