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クレオネットワークス、「Arcserve UDP」でクラウドサービスのバックアップを標準化

 arcserve Japan合同会社は15日、株式会社クレオネットワークスが、統合バックアップ/リカバリソリューション「Arcserve UDP」を採用したと発表した。同社のクラウドサービス「SmartStage N-CLOUD」において導入され、バックアップ容量の圧縮とサービス提供のリードタイム短縮により、サービスの品質向上・効率化に貢献したという。

 クレオネットワークスのSmartStage N-CLOUDは、仮想サーバーを提供するリソースプール型プライベートIaaS。メニューの1つとしてバックアップサービスを提供しており、適用するバックアップソフトウェアには、自社開発のプログラムを含め、計5種類の仕組みが存在していたという。

 これらの中には、定期的にフルバックアップが必要な製品があったことで、バックアップファイルが肥大化したり、バックアップ時間が長くなったり、といった課題を抱えていた。さらに、5種類全部に精通したエンジニアを確保することは難しく、バックアップの設定に時間がかかってしまうことも問題視されていた。

 一方で契約面では、仮想サーバー単位のライセンス体系や保守契約のソフトウェアも含まれていたことから、資産管理実務も煩雑を極めていた。

 これらの問題を解決するためクレオネットワークスでは、バックアップソフトウェアの一本化を2015年6月に決断した。技術面では、バックアップデータを小さくするために、データ圧縮性能が高く、重複排除機能を持つ製品であることを第一条件にしたほか、サービス提供までの速度を速めるため、エージェントレスであることも条件とした。さらに管理面を考慮し、煩雑なライセンス体系や保守契約を回避するため、従量課金のライセンスであることも重視したという。

 こうした条件のもとで複数のバックアップソフトウェアを比較検討した結果、条件を満たす製品として「Arcserve UDP」の採用を決定した。

 同社では、2015年9月に「Arcserve UDP」の導入を開始し、旧ソフトウェアから順次移行を実施。2017年2月時点では、SaaS/IaaSの顧客を含めて120社、18.3TB、仮想サーバー111台分のバックアップデータを、2台の仮想サーバー上のArcserve UDPで取得している。

 バックアップソフトウェアをArcserve UDPへ一本化したことで、データ容量が約60%減少。前夜から始めても翌朝までかかっていた差分バックアップは2~3時間に短縮され、サービス利用者である顧客の業務に支障をきたす心配もなくなった。

 また、これまで約2週間かかっていた受注から実際のサービス提供までのリードタイムは、従量制課金ライセンスにより2~3日以内で実運用に入れるようになったとのこと。同時に、バックアップの設定手順、リストア手順も標準化し、バックアップ運用を簡潔に、どのエンジニアでも短時間で設定ができるような環境を整えることで、顧客からの頻繁なデータ復旧依頼にも遅滞なく対応できるようになったとしている。