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企業向けから事業者向けまでCiscoのソリューションが集結、IoT関連も

 Ciscoのブースでは、データセンター向けや企業向け、サービス事業者向け、産業向け、セキュリティ、コラボレーションと、カテゴリごとにコーナーを設けて展示している。また、Interop Tokyoの企画コーナーである「SDI ShowCase」にもブースを設けている。

アプリケーションを意識したSDN技術「ACI」など

 データセンター向けのコーナーでは、同社によるアプリケーションを意識したSDN技術「ACI(Application Centric Infrastructure)」を展示している。ACIは、コントローラのAPIC(Application Policy Infrastructure Controller)とスイッチ(Leafとそれを束ねるSpineの2種類)からなり、ポリシーを与えるだけで詳細な設定が自動的になされるという。

 ブースでは、ACIに対応したNexus 9000シリーズスイッチや、APICなどを展示。さらに、UCS DirectorとOpenStackの2種類のオーケストレーターとそれぞれ連携し、サーバーやストレージとネットワークを統合的に管理するソリューションも展示している。

 また、仮想化やクラウド向けのサーバー「UCS」のマルチストレージ接続や、UCS用に新しく登場したフラッシュストレージアレイ「UCS Invicta」を展示。垂直統合システム「FlexPod」や、ソフトウェアスイッチNexus 1000Vを使ってOpenStackの仮想マシン生成からVXLANを自動的に設定する技術、Cisco Nexus 7700シリーズの6スロットモデルなども展示している。

Cisco ACIの展示
ACIと、UCS DirectorおよびOpenStackとの連携
ACIに対応したNexus 9000シリーズスイッチやAPICなど
Cisco UCSとマルチストレージ接続
UCS用のフラッシュストレージアレイ「UCS Invicta」
垂直統合システム「FlexPod」
Nexus 1000VとOpenStackによりVXLANを自動的に設定
Cisco Nexus 7700シリーズの6スロットモデル

企業向けのルータやスイッチ、無線製品など

 企業向けのコーナーでは、「インテリジェントWANソリューション」と題して、企業向けのアグリゲーションサービスルータ「Cisco ASR 1001-X」や、サービス統合型ルータ「Cisco 4451-X」「Cisco 891FJ」を展示。また、アグリゲーションスイッチとそこにつながったトップオブラックスイッチを1つのもののように管理するInstant Accessスイッチも展示している。

 そのほか、無線ネットワークとしては、無線アクセスポイント「Aironet」シリーズや、無線LANコントローラ製品を展示している。エンタープライズ向けとは少し違うが、店舗などで来客の無線LANへのアクセスにFacebook認証を使うソリューションも展示している。

企業向けのルータ製品
企業向けネットワーク製品のラック
アグリゲーションスイッチとそこにつながったトップオブラックスイッチを1つのもののように管理するInstant Accessスイッチ
無線アクセスポイント「Aironet」シリーズと、無線LANコントローラ製品
来客の無線LANへのアクセスにFacebook認証を使うソリューション

攻撃の「Before」「During」「After」のセキュリティソリューション

 セキュリティのコーナーでは、「Before」「During」「After」の3段階に分けて製品をそれぞれ展示している。「Before」は侵入や問題を起こさせなない対策であり、ファイアウォール製品「Cisco ASA 5500-X」などを展示している。

 「During」は、侵入を検出し対策するためのもの。IPS管理アプライアンス「Cisco FireSIGHT Management Center」や、侵入防止アプライアンス「Cisco FirePOWER」などを展示している。

 「After」は、PCなどにマルウェアが入ってきたときの対策ソフト。これについては、シグニチャによらないマルウェア対策ソフト「Cisco AMP」を展示している。

「Before」は、侵入させない対策。「Cisco ASA 5500-X」は、誰がどのようなアプリケーションを使うかといったポリシーを管理する次世代ファイアウォール
「During」は侵入を検出し対策するもの。IPS管理アプライアンス「Cisco FireSIGHT Management Center」や、侵入防止アプライアンス「Cisco FirePOWER」など
「After」は、PCなどのマルウェア対策。ファイルの整合性や、実行ファイルの挙動を監視する「Cisco AMP」など

産業向けのIoTソリューション

 産業向けのコーナーでは、センサーを接続する「IoT」「IoE」と、そのセンサーに近いエッジ側でデータを一次集計する「フォッグコンピューティング」のコンセプトを展示。製造ラインの状況をセンサーで計測し、サーバーで受け取って実績を管理するイメージを展示している。

 また、劣悪環境対応ソリューションとして、高耐久スイッチ「Cisco IE (Industrial Ethernet) 2000 IP67シリーズ」などを展示している。

右が情報の起点となる製造ラインのイメージ(動画)。左が最終的にデータを管理するサーバー側
右が製造ライン側のルータ。左がサーバー側のルータ
劣悪環境対応ソリューション
高耐久スイッチ「Cisco IE 2000 IP67シリーズ」を水没させる展示

NFVやWAN管理、ネットワークシミュレーション

 サービス事業者向けのコーナーでは、「EPN(Evolved Programmable Network)」を構成する製品を展示している。Cisco ESP(Evolved Services Platform)は、NFV(ネットワーク機能の仮想化)によるサービスチェイニング(複数のネットワーク機能の動的構成)を実現する(今年リリース予定)。ネットワークの設計やエンジニアリングの統合システムCisco MATEと、WAN高速化のCisco WAE(Wide Area Application Engine)は、WANオーケストレーションとして展示されている。ネットワークシミュレーションのCML(Cisco Modeling Labs)も、夏ごろにリリース予定。

NFVによるサービスチェイニングを実現するCisco ESP
ネットワークの設計やエンジニアリングの統合システムCisco MATEと、WAN高速化のCisco WAE
ネットワークシミュレーションのCML
サービス事業者向けネットワーク製品のラック

大型から小型までのビデオ会議端末

 コラボレーションのコーナーでは、大型やデスクトップ型、PoE給電で動作する小型まで、さまざまなビデオ会議端末(Androidベース)を展示している。

中大規模向けビデオ会議端末
デスクトップ型のビデオ会議端末2種と、ビデオ電話型端末
PoE給電で動作する小型のビデオ会議端末
ECサイトなどWebサイトに組み込む「Cisco Jabber Guest」

SDI ShowCaseではCitrix NetScalerのACI対応のデモも

 SDI ShowCaseのCiscoブースでは、SDN標準化対応や、Cisco製品をプログラマブルにするAPIツールキット「onePK」、OpenStack対応について展示。共同ラックにも製品を展示している。

 そのほか、SDI ShowCaseでCiscoブースの隣にあるCitrixのブースでは、ADC製品「NetScaler」のCisco ACI対応(日本では10日に発表)について展示している。ACI上でネットワークを設定することで、設定が空の状態のNetScaler(物理筐体上の仮想インスタンスなど)が自動的に設定される。

SDI ShowCaseのCiscoブース
CitrixのADC「NetScaler」
最初はNetScalerの設定が空
Cisco ACIでロードバランサーを追加
NetScalerが設定された

高橋 正和