仮想化道場

最大24コア・48スレッドのミッションクリティカル向けプロセッサ「Xeon E7 v4」

 6月6日にIntelが発表したXeon E7 v4シリーズ(開発コード名:Broadwell-EX)。これが発表されたことで、Broadwell(第6世代Coreプロセッサ)世代のXeonはすべて出そろったことになる。

 Broadwellのアーキテクチャは、従来と比べて小幅な変更にとどまっている。このため追加された機能も少数だ。プロセッサとしては、製造プロセスを微細化することで、消費電力の低減などを狙ったモノになる。ただし、初めて14nmプロセスを採用したことで、開発・製造に時間がかかり、第7世代のSkylake(開発コード名)と数カ月の差になってしまった。

 ミッションクリティカル向けのXeon E7シリーズは、サーバー向けプロセッサとして最も普及しているXeon E5シリーズのリリースから比べると、1年ほど遅れることが多かった。Xeon E5 v3シリーズ(開発コード名:Haswell-EP)がリリースされてからXeon E7 v3シリーズ(開発コード名:Haswell-EX)が発表されるまでは、8カ月ほどかかっている。

 それに対して今回のXeon E7 v4シリーズ(Broadwell-EX)は、Xeon E5 v4シリーズ(開発コード名:Broadwell-EP)のリリースから2カ月と非常に短い期間でリリースされた。プロセッサの開発・製造のスケジュールを考えれば、ほぼ同じと言えるタイミングだ。

 実はXeon E5 v4とXeon E7 v4は、ほとんど同じ半導体ダイといっていい。Xeon E7 v4ではアクティブになっているコア、LLC、RAS機能などが、Xeon E5 v4ではオフになっているだけだ。このため、今まではXeon E7のリリースに時間がかかっていたのが、Broadwell世代ではXeon E5 v4の発表から短期間でリリースできたのだろう。ある意味、マーケティング的に遅れて発表されたもの、ともいえる。

Intelでは、Xeon E7 v4はスケールアップ向けのプロセッサとして位置づけている。Xeon E5 v4などはスケールアウト向け
Xeon E7 v4は、8ソケットシステムで合計24TBのメインメモリを持ち、データベースやデータ分析に関して2倍の性能を実現するという。また、Intel Run Sure Technologyにより高い信頼性、可用性を持つ