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クラウドの開発スピードをアップ IBMのPaaS戦略「DevOps」

 IBMは、2月に発表した次世代PaaS環境「BlueMix」を6月中に製品化すると発表した。変化し続けるビジネスに適応するために開発を高速化するプラットフォーム、というのが売りで、キーワードは「DevOps」だ。IaaS、SaaSと拡大しているクラウドで、比較的地味だったPaaSでの戦いが激しくなっている。

オープン標準が特徴のBlueMix

 一連の発表は、IBMが6月1日から5日間開催した開発者向けイベント「Innovate 2014」で行った。BlueMixは、買収で獲得したIaaSの「SoftLayer」上に、オープンなPaaS標準「Cloud Foundry」などをベースとして構築。ユーザーインターフェイスや外部ソフトウェア、ソーシャルサービスとの連携機能を追加したPaaS開発プラットフォームだ。

 開発者はBlueMixを経由して、統合、セキュリティ、トランザクションなどのIBMのミドルウェア、およびパートナーが提供するソフトウェアにアクセスできるという。今年2月の「Pulse」でプレビュー。今回、一般提供(GA)すると発表した。

 イベントでは、会計やコアバンキングを含む基幹システム(Systems of Record)、メールやコラボレーションなどのSystems of Engagementの2カテゴリのシステムを利用してアプリケーションを開発できると強化計画を発表した。

 IBMはオンプレミスと組み合わせた開発を可能にしていくほか、最新のBlueMixサービスとしてビジネスインテリジェンスを組み込む「Embeddable Reporting」、複数のクラウドサービスを連携させる「Workflow」、構築、テスト、実装を自動化する「Continuous Delivery Pipeline」、セキュリティ問題を早期に発見する「AppScan」などの新サービスも発表した。

(岡田陽子=Infostand)