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SAPジャパン、拡張性や可用性を強化した「SAP Adaptive Server Enterprise」新版

 SAPジャパン株式会社は18日、エンタープライズ向けRDBMS「SAP Adaptive Server Enterprise(ASE)」の新版「同 16 SP02」を、同日より提供開始したと発表した。

 SAP ASEは、コスト効率に優れたビジネスクリティカルシステム向けのデータベース製品。高速なパフォーマンス、信頼性、低TCOを提供できることから、SAP Business SuiteやSAP Business Warehouse、SAP Solution Managerなどの自社製品はもちろん、パートナーソリューションやカスタムソリューションなど、XTP(Extreme Transaction Processing:膨大なトランザクション処理)を要求する多くのアプリケーションで有効という。

 今回の新版のEnterprise Editionでは、MemScaleオプションにより、大規模な同時アクセスユーザーが実行するXTPアプリケーションをサポート。また、新たなalways-onオプションにより、ローリング(無停止)アップグレードや自動アプリケーションフェールオーバーなどによる統合された高可用性を実現するほか、ディザスタリカバリ(DR)のアーキテクチャを使用し、グローバルで24時間365日オペレーションを実行できる。

 さらに、SAP ASE workload analyzerオプションにより、データベース管理者は潜在的なワークロードをシミュレーションしてシステム環境を最適化できるので、運用効率の向上、無停止のデプロイメントが可能になるとしている。

 SAPジャパンでは、これらの新機能により、SAP HANAを使用したSAP ASEのレポーティングアプリケーションの処理速度を加速させる「SAP HANA accelerator for SAP ASE」や、SAP ASEのAmazon Web Services(AWS)、SAP HANA Cloud Platform、SAP HANA Enterprise Cloudといったクラウドベースのデプロイメントのサポートをさらに拡張するとのこと。

 さらに、クラウドにおけるさまざまなオプションを提供するだけでなく、SAP ASE Enterprise Editionの無制限、ノンプロダクティブ(非稼働)環境での使用を提供する柔軟なライセンスモデルも用意するとした。

石井 一志