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スマホを活用、安全運転を支援する企業向けサービス「CiEMS Navi」

 株式会社スマートバリューは9日、ドライバーのエコ・安全運転を支援する、法人向けカーナビ×テレマティクスサービス「CiEMS Navi」を発表した。車載無線LAN端末、スマートデバイス、クラウド環境を組み合わせ、音声による運転アドバイスや運行業務の効率化を支援する。

 カーナビとテレマティクスの管理効率性を両立したサービス。テレマティクスとは、自動車などの移動体に通信システムを組み合わせてリアルタイムに情報サービスを提供する技術。主に車載通信端末をインターネットと接続し、ドライバーにさまざまな情報を届けることで「自動車のIT化」を実現する。

 CiEMS Naviは、車両情報取得用の無線LAN端末「CAR~Wi(カーワイ)」から得た燃費、走行距離・速度、エンジン回転数などの情報を、スマートデバイスを通じて自動的にクラウド上へアップロード。この情報を基に「音声による運転アドバイス」「加速度メーター」「瞬間燃費メーター」といった情報を提供し、ドライバー自身にエコ・安全運転に関する気づきを与える。特に「エコ・安全運転」にフォーカスしているのが特徴だ。

システム構成

 スマホにインストールする専用アプリはカーナビとして利用でき、テレマティクス連携ならではの高機能性を備える。例えば、無線LAN端末からの速度データを演算処理することで、トンネルなどGPSが届かない場所であっても高い精度で測位情報を得る「自律航法」を実現。地図は常にクラウドから読み込むため、ハードウェアナビのように地図更新をする必要がないという。

ナビ画面。エコ・安全運転に関するアドバイスを音声で伝える

 企業の管理者が1日の運行計画をPCから登録する「運行ルート指定機能」や、会社・部署単位で訪問先地点を共有できる「登録地点の共有機能」なども搭載。運行ルートをあらかじめ登録することで、運転当日にナビへの行き先入力を不要にするなど、業務の効率化にも貢献する。

1日の運行ルート登録画面

 SFA・CRMなどの基幹システム連携も可能。例えば、顧客情報をナビの訪問先と連携させてスムーズな顧客検索を可能にしたり、訪問履歴をすべて自動的にSFAに送信したり。CRMとの連携で、コールセンターに顧客から連絡を受けた際、リアルタイムでメンテナンスカーの居場所を確認し、近くの車両に配車指示を出すなども可能だ。

 配送業やタクシー業、ルート営業など業務に車両を使う企業がターゲット。価格は、ナビ機能+テレマティクス機能の初期費用(車載機費用)が2万円(税別)/台、月額費用が500円(同)/ID+980円(同)/台。ナビ機能単体の利用も可能。スマホ・通信費用は別途必要となる。

 対応端末は、iOS 6.0 以上で動作するiPhoneおよびiPadの3G/LTEモデル。Androidは機種依存性が高いため個別対応。

川島 弘之