NEC、仮想PC型シンクライアント「VirtualPCCenter」を強化

汎用端末をサポート、運用管理性も向上


 日本電気株式会社(NEC)は9日、仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」の新版、「同 4.0」を同日より販売すると発表した。自社製シンクライアント端末以外での利用に対応したほか、運用管理性が向上したという。

 VirtualPCCenterは、OSとアプリケーション環境をまるごと仮想化し、サーバー上で稼働させる「仮想PC型」シンクライアントを実現するためのミドルウェア製品。今回は、サーバー上で動作している仮想PCとシンクライアント端末間の通信を中継する「セッション管理機能」を拡充。従来は端末側に搭載する必要があった、専用の接続モジュールを不要にしたため、Webブラウザが利用できるPCやAndroid端末などからでも、仮想PCに接続できるようになった。

 また、CitrixのXenDesktopとの連携機能を独自に開発し、同一の仮想PCに対して、RDP/ICAのどちらの接続プロトコルからでもアクセスできるようにした。高速ネットワークを使える社内ではRDP、外出先ではICA、といったように、利用環境に応じたプロトコルの選択が可能になったため、高度な運用管理性を維持しながら、VirtualPCCenterの利便性を向上しているとのこと。

 このほか、仮想ネットワークの一括設定機能、仮想PCで利用するOSやアプリケーションのディスクイメージにおいて、重複部分を共有する「仮想PCディスク共有オプション」機能が強化され、作成時期の古い差分データを判別して、優先的に自動削除する機能が追加されている。

 1600台規模の場合、1クライアントあたりの初期導入コストは7万2000円(税別)からで、別途端末やデスクトップPCの費用が必要となる。

関連情報