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KCCS、イベントや災害時などにWi-Fiスポットを提供できる「可搬型Wi-Fiステーション」

 京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、KCCS)は16日、Wi-Fiスポットを簡単に設置できる「可搬型Wi-Fiステーション」を同日より提供開始すると発表した。

 この製品は、イベントでの来場者サービスや災害時の通信確保に活用できるWi-Fiスポットを、商用電源がない場所でも簡単に構築できるシステム。無線LANアクセスポイント、PoEスイッチ、バッテリなどの機材を持ち運び可能なケースに収容しており、容易に組み立てて利用できるという。

 防水防塵性能に優れた屋外タイプと、より小型・軽量化された屋内タイプの2つが用意され、屋外タイプは商用電源がない場所でも12時間利用可能。オプションの拡張バッテリや太陽光発電により、稼働時間を延長することもできる。またAC100V出力を備えているので、災害時には、スマートフォンなどを充電する非常用電源として、平時には無停電電源装置(UPS)としての利用にも対応するとのこと。

可搬型Wi-Fiステーション(屋外タイプ)

 利用シーンとしては、花火大会、コンサート、運動会などの集客イベントや、通信手段がない緊急避難所などでの利用を想定。前者ではWi-Fiスポットを提供することで、来場者へのサービス向上につなげられるとしている。

 重量(無線機器を除く)は、屋外タイプが30.5kg、屋内タイプが11.5kgで、屋外タイプはIP65相当の防水防塵性能を備える。いずれも2.4GHz/5GHz(同時デュアルバンドに対応し、屋外タイプはIEEE 802.11a/b/g/n/ac、屋内タイプはIEEE 802.11a/b/g/nに準拠。最大通信速度はそれぞれ867Mbps、300Mbpsとなっている。

 最小構成価格(税別)は、屋外タイプが70万円、屋内タイプが35万円で。それぞれ5月16日、6月15日の提供開始を予定する。なおKCCSでは、イベント運営会社や地方自治体に同システムを提案する考えで、初年度1億円の売上を目指している。

石井 一志