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NEC、PostgreSQLを透過的に暗号化できるOSSを公開

診断・復旧機能や暗号鍵管理機能を搭載した商用版も

 日本電気株式会社(以下、NEC)は5日、オープンソースデータベースPostgreSQLを暗号化するソフトウェア「Transparent Data Encryption for PostgreSQL Free Edition」(以下、TDE for PG Free Edition)を、同日よりオープンソースソフトウェア(OSS)として公開すると発表した。また、同製品の商用版「Transparent Data Encryption for PostgreSQL Enterprise Edition」(以下、TDE for PG Enterprise Edition)も提供する。

 「TDE for PG Free Edition」は、データベースを透過的に暗号化する機能をPostgreSQLに追加するソフトウェア。業務アプリケーションを改修することなく、データベース自体を暗号化できるので、ユーザーシステムのセキュリティを容易に向上させることが可能という。

 NECによれば、PostgreSQLに透過的暗号化機能を追加するOSSを公開するのは、国内で初めてとのこと。ソフトウェアはGitHubで公開されており、無償で利用できる。

透過的暗号化機能のイメージ図

 一方の「TDE for PG Enterprise Edition」は、TDE for PG Free Editionの商用版で、データベースの状態を診断するデータベース診断機能、問題があった際に、破損個所以外のデータをあらかじめ用意された別のPostgreSQL環境に移行するデータベース復旧機能、セキュリティ確保のため、定期的に暗号鍵を更新する暗号鍵管理機能を搭載している。

 価格は75万円(税別)からで、7月28日の出荷開始予定。NECでは、2年間で100セットの販売を目標としている。

石井 一志