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ネットワン、福岡県の自治体向けクラウドサービスのIaaS基盤を構築

 ネットワンシステムズ株式会社(ネットワン)は28日、株式会社キューデンインフォコム(Qic)にIaaS基盤を提供したと発表した。Qicは、福岡県と県内市町村33団体が参加している「ふくおか電子自治体共同運営協議会」が構築を進める「ふくおか自治体クラウド」向けに、マルチテナント型クラウドサービスとして提供する。Qicは、同協議会からIaaS認定事業者として選定された企業。

 ふくおか自治体クラウドは、ITコストの削減、システム運用にかかわる職員の負担軽減、大規模災害への対応を目的として、ふくおか電子自治体共同運営協議会が構築を進めるクラウド型の行政システム基盤に関する構想の総称。

 クラウドオーケストレーションソフト「VMware vCloud Diercor」、仮想化ソフト「VMware vSphere」、統合モニタリングソフト「CA Nimsoft Monitor」、ブレードサーバー「Cisco UCS Bシリーズ」、ストレージ「EMC VNX 5500/VNX 5300」などで構築された。

 背景には、福岡県内の市町村において、マイナンバー制度へのシステム対応が必要な時期と、情報システム機器の更新時期が重なっていたことから、クラウドサービスの共同利用によるコスト削減を実現する必要があったという。

 QicはまずIaaSサービスから開始し、各自治体の既存の業務システムをクラウド上へと移行することで、機器更新費の削減と事業継続性の向上を果たす。今後は、政府が運用する「情報提供ネットワークシステム」との連携によって、マイナンバー制度へ対応したPaaSサービスや、業務システムを機能単位で提供するSaaSサービスの実現に向けても検討する予定。

 利用する市町村のメリットとしては、従来のようにすべてのシステム基盤を市町村側で導入・管理することなく、必要なシステムを必要な時だけサービスとして利用できる。具体的に、VMware vCloud DirectorのWeb画面から、業務システムの稼働に必要な分だけのリソースを持つ仮想マシンを簡単に選択し、起動することが可能。さらにデータのバックアップやファイアウォール、負荷分散装置も必要に応じて追加選択できる。起動した仮想マシンの稼働状況は、CA Nimsoft Monitorのポータル画面でリアルタイムに一元管理。これにより、システムの安定稼働に注力した運用が可能という。

(川島 弘之)