NTT Com、マイナンバーカードを利用した認証サービス「MySign」

　NTTコミュニケーションズ株式会社（NTT Com）は20日、マイナンバーカードを使って公的個人認証サービス(Japanese Public Key Infrastructure：JPKI）を利用できるプラットフォームサービス「MySign」を発表した。同日より提供開始する。

　「MySign」は、サービス利用者の本人確認を行う必要があるサービス提供事業者に対して、マイナンバーを使った本人確認の仕組みを提供するプラットフォームサービス。サービス利用者はカードリーダーにマイナンバーカードをかざしてパスワードを入力するだけで、MySignを介してJPKIを利用した本人確認を行えるという。

　オンラインでの本人確認に適用する場合、運転免許証などの本人確認書類を写真に撮ってアップロードしたり、郵送したりといった手間が省けるため、契約申し込みなどの手続きが簡便化されるほか、サービス提供事業者にとっても、利用者の本人確認作業を簡素化でき、サービス自体の販売効率向上を図れる点がメリットとのこと。

　またサービス提供事業者は、住民票に基づいた氏名／住所／生年月日／性別をデータで取得可能。入力ミスがないことから、誤った情報によるトラブルの発生を防げるとした。

　サービス提供事業者のサービス導入にあたっては、APIを介してMySignと自社のサービスとを簡単に接続可能。新たにJPKIに対応したシステムを構築したり、JPKIへの接続に必要な総務大臣の認定を取得したりする必要がないため、簡単に本人確認機能を利用開始できるとしている。

　NTT Comでは、活用例として、オンラインにおける音声対応SIMの申し込み、オンラインバンキングにおける口座開設、中古品の買い取り、ファンクラブの入会申し込みなどを挙げている。

　なお、ヨドバシカメラがNTT ComのMVNOサービス「OCN モバイル ONE」申し込み時の本人確認に採用するとのことで、ヨドバシカメラマルチメディアAkiba店にて11月にも、マイナンバーカードによるSIM購入時の本人確認を全国で初めて実施する予定だ。

　また今後は、ヨドバシカメラ各店舗に拡大していく計画で、MySignの導入によって、個人情報の入力および本人確認が簡素化され、手続きにかかる時間が約30％程度短縮できると見込まれている。