CA、サービスデスクソリューション「Nimsoft Service Desk」を発売


Nimsoftプロダクト・マネジメント・ディレクターのサンディープ・ソマン氏

 CA Technologiesは26日、2010年に買収したNimsoftの新製品として、“IT Management-as-a-Service”を実現するサービスデスクソリューション「Nimsoft Service Desk」日本語版を発表した。

 製品提供の背景として「ITILの浸透によりサービスデスクの利用が広まったが、多くのビジネスニーズに対応するため、カスタマイズの多用や複雑なプロセスの作り込みにより、保守費用の増大と管理の複雑化といった新たな問題が発生している」と説明。

 こうした状況を受け、Nimsoft Service Deskでは、ITIL標準やベストプラクティスのナレッジに基づいて設計されたアクションベースのワークフローを提供する。サービスデスク業務に求められるプロセスを標準化することで、生産性の向上、迅速な対応が可能となる。

 「ITIL・ベストプラクティスが標準搭載されていることで、価値創出までにかかる時間を短縮できる、ワークフローの設計が容易である」(Nimsoftプロダクト・マネジメント・ディレクターのサンディープ・ソマン氏)ことが特長。

 具体的にプログラミングは不要で、GUIからの設定作業のみでサービスデスクの実装を実現。ITIL標準およびベストプラクティスに基づいたテンプレートが提供され、さまざまな利用シーンを想定した豊富なレポートを標準搭載する。

 機能としてはITIL V3の「インシデント管理」「問題管理」「リクエスト管理」「イベント管理」「変更管理」「サービス資産構成管理」「ナレッジ管理」「サービスレベル管理」「可用性管理」の9つのプロセスをカバー。

 日本語、英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、ドイツ語の7カ国語に対応。異なったワークフローとアクセスルールを設定し、複数の顧客を単一インスタンスで収容できるマルチテナントに対応する。

 また、同ソリューションには、モニタリングソリューション「Nimsoft Monitor」というものがあり、収集された障害アラームや構成管理情報を活用できるため、運用プロセスを一元化し、高品質なサービスをより迅速かつ容易に提供できるようになるという。

 提供方式はSaaSまたはオンプレミス。想定顧客は、企業におけるサービスマネジメント基盤を構築したいエンタープライズ、および自社ブランドでエンドユーザーへサービスデスクソリューションを提供したいMSP事業者。参考価格は、10同時接続ユーザーライセンスの場合で月額21万円(税別)。

 なお、CA Tecnologiesでは同様の製品として、「CA Service Desk Manager」を提供しているが、今回のNimsoft Service Deskは簡易版という位置づけ。業務に沿った管理画面やDBスキーマを任意にカスタマイズでき、PC管理やIT資産管理製品との連携を必要とし、CMDBを使った広範囲での一元管理が可能なCA Service Desk Managerに対して、Nimsoft Service Deskではサービスデスクに必須となる機能にのみフォーカスしているという。

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