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ニフティ、家庭とクラウドをつなぐサービス事業者向け基盤

 ニフティ株式会社は18日、ホームネットワークとクラウドを結ぶサービス事業者向けプラットフォーム「スマートサーブプラットフォーム」を発表した。同日より提供開始する。

 「スマートサーブプラットフォーム」は、ニフティが個人向けネットワークサービス「スマートサーブ」で利用しているシステム基盤を、サービス事業者向けに提供するもの。スマートサーブセンターを経由したサービスアダプターの接続ネットワークと、クラウド間のレイヤ2による通信中継機能、仮想ネットワークインターフェイス制御を行うための接続制御APIなどが用意される。

 このサービスを利用すると、小型の専用機器(以下、サービスアダプター)を家庭内のブロードバンドルータにつなぐだけで、ホームネットワークとニフティのデータセンター内にあるクラウド環境をVPNで接続できるので、サービス事業者は、利用者に複雑なネットワーク設定を強いることなく、クラウド上で構築したシステムから、各家庭に向けてさまざまなサービスを提供できるようになるという。

 インターネット接続サービスは「@nifty」だけでなく、他社のサービスにも対応。VPNの接続方式にL2VPN/IPsecを採用しているため、TCP/IPを含むさまざまなプロトコルで双方向かつフラットな通信が可能で、ECHONET Lite対応機器などにもクラウドから直接接続できる点も特長とした。

 なお、現時点で利用可能なクラウド環境は、自社の「ニフティクラウド」で、今後は他社のクラウドサービスにも対応を拡大する予定。「サービスアダプター」は100台単位でのロット販売になり、利用者への提供はサービス事業者側で実施する。

 月額の利用料金(以下、すべて税別)は、サービス基本料とサービスアダプター接続料から構成され、前者が10万円。後者はクラウドと接続してサービスを利用するデバイス(PCやスマートフォンなど)の数によって変わり、1家庭1台の場合では、1家庭あたり400円(以後デバイスが1台増えるごとに+100円)がかかる。

 このほか、登録サービスごとに20万円(税別)のサービス登録料と、1台あたり1万6000円(税別)のサービスアダプター購入料、サービス提供クラウド(現在はニフティクラウド)の利用料金が別途必要になる。

【お知らせ】

  • 初出時より、価格に関する表記を補足しました。

 ニフティでは適用例として、ネットワーク家電の接続環境や、体重計や血圧計・体温計などのデータを分析する健康チェック、各種センサーを活用した遠隔見守りといったサービスを紹介。すでに、フューチャーシティソリューションズ株式会社の「フューチャーシティHEMS」において、ネットワークおよびサービス提供基盤として利用されているとのことだ。

石井 一志