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NTT西日本、SD-WAN技術とエッジコンピューティング技術を組合わせた新たなプラットフォームの実証実験を開始
2017年5月31日 16:45
西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)は31日、IoT分野におけるビジネスパートナーの多様なサービス提供の支援に向けて、SD-WAN技術とエッジコンピューティング技術を組合わせた新たなプラットフォームの実証実験を開始すると発表した。
NTT西日本では、優れた耐震性や電源供給の安定性など堅牢性が高く、西日本エリアの各地に点在する立地性を備えたNTT西日本通信ビルに着目し、各通信ビル内にサーバーやネットワーク機器などから構成されるクラウド基盤を設置し、ビジネスパートナー拠点とクラウド基盤をSD-WAN技術を用いた仮想ネットワークで接続するプラットフォームの実現を目指す。
ビジネスパートナーは、SD-WAN技術の特長である通信端末の一元管理機能により、IoTデバイスがセキュアにクラウド基盤に接続できる環境を、容易に構築できる。
プラットフォームの活用としては、たとえばスポーツの試合映像をパブリックビューイング会場にライブ配信する場合に、現地映像を近傍のクラウド基盤上で処理することで、パブリックビューイング会場に低遅延で伝送することが可能となり、現地とパブリックビューイング会場が一体となって応援できるような未来が実現できるとしている。
初回の実証実験では、JIG-SAW株式会社と協業し、Peach Aviation株式会社(以下、Peach)のカメラシステムによる空港内の遠隔監視をユースケースとして、有用性を検証する。
Peach事務所近傍のNTT西日本通信ビル内にクラウド基盤を設置し、Peach事務所、データセンターを仮想ネットワークで接続。Peachターミナル事務所に高精細カメラ、NTT西日本通信ビル内の映像管理ソフトウェアを搭載したクラウド基盤、データセンター(パブリッククラウド)に映像を記録するためのストレージを配備し、空港内の遠隔監視を行う。
顧客拠点近くに存在するNTT西日本通信ビルのクラウド基盤でカメラ映像を処理することにより、パブリッククラウドへのトラフィク削減および映像監視端末への遅延が低減され、システム全体のレスポンス向上が期待できる。
フレッツ網に閉じたネットワークでインターネットを経由しないため、安定かつセキュアな通信を確保。SD-WAN技術を用いることにより、通信端末の設定作業を簡素化し、迅速に仮想ネットワークを構築する。
検証期間は2017年6月~2018年3月。エッジコンピューティングの有効性(遅延、トラフィックの削減効果)と、SD-WAN技術によるネットワーク環境構築簡素化の有用性を検証する。
NTT西日本では、今後もさまざまなビジネスパートナーとのプラットフォームに関する実証実験を通して、検討を進めていくとしている。