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キヤノンITS、「ESET」法人向け製品の新バージョンを発表、クライアント管理をクラウド対応に
（2015/4/17 06:00）
キヤノンITソリューションズ株式会社（キヤノンITS）は16日、ESETの法人向けエンドポイント用セキュリティ対策ソフト「ESET Endpoint Protectionシリーズ」の新バージョンを発表した。2015年秋ごろ提供開始予定で、製品版リリースに先駆け、クラウド対応製品の先行評価版を6月末から無償提供する。
新バージョンとなるバージョン6のクライアント用プログラムでは、従来からの基本性能であるヒューリスティック技術に加え、さまざまなアプローチで脅威から守る多層防御のための機能を搭載。個人情報やFTPアカウントなどの盗用をブロックする「エクスプロイトブロッカー」や、ボットによるリモート操作を防ぐ「ボットネットプロテクション」、難読化されたマルウェアも検出する「アドバンスドメモリスキャナー」、外部からのネットワーク攻撃に対応する「バルナラビリティシールド」といった各種の機能を搭載した。
クライアント管理プログラム「ESET Remote Administrator（ERA）」については、管理機能向上を目的としたリニューアルを実施。ログイン後、最初の画面で運用管理に必要な作業の大半を実施できるようにするなど、管理者の作業や運用の負担を軽減した。さらに、ERAとエージェント間の通信を暗号化できるようにすることで、インターネット経由での安全なクライアント管理を実現し、従来は社内ネットワーク上に設置する必要があったERAのサーバーをクラウド環境に設置できるようにした。
キヤノンITSでは、この新バージョンの技術改善をベースとしたクラウド対応製品を、法人向け製品ラインナップに加える予定で、その第一歩として「クラウド対応ERA（仮称）」の先行評価版を6月末より無償提供する。
ESETのCEOを務めるリチャード・マルコ氏は、ERAのリニューアルにあたっては、日本を含む6カ国の法人顧客を対象としたヒアリングを行ったと説明。管理者にはどういうニーズがあり、どのような機能が必要とされているのかを学び、プログラムをゼロから見直して新規に設計・開発を行い、今回のリニューアルに至ったとした。
キヤノンITSの近藤伸也氏は、日本では主に中小企業でESETの利用が多いが、さらに大規模企業での利用拡大に向け、事業本部を新設するなどの体制強化を行うとともに、販売パートナー向けの施策強化を行っていくとした。
また、今後は中小企業にとってもクライアント管理が重要になってくるとして、新製品のクラウド対応ERAの販売を進めていくと説明。さらに、仮想デスクトップ、HDD暗号化、オフライン端末向けの製品など、製品ラインナップの拡充を図っていくとした。
