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三井不動産、既存トンネルを活用した地中型データセンターを開発

熊谷組、ゲットワークスと共同で神戸市のトンネルに整備、2027年末運用開始予定

 三井不動産株式会社は6日、株式会社熊谷組、株式会社ゲットワークスと共同で、神戸市が2005年9月まで造成用の土砂運搬用として活用していたトンネル(以下、既存トンネル)を利用し、日本初となる地中型データセンターの開発に着手すると発表した。

既存トンネルを活用した地中型データセンターイメージ

 同事業では、既存トンネルが有する冷涼性、高い耐震性、外部からの接近が限定されることによる優れた物理的安全性といった特性を生かしながら、事業者の持つ知見や技術を結集し、遊休資産をデータセンターという新たなデジタルインフラに転換することで、急速に拡大するGPUサーバー需要や、重要データを安全に保管・運用するためのインフラ需要の高まりに対応していく。

 利用するトンネルは、神戸の山と海を総延長14.5kmで結ぶ、ベルトコンベア用跡トンネル施設。同トンネルは、運転開始から住宅団地や産業団地整備、神戸空港の埋め立て事業など、「山、海へ行く」とうたわれた神戸のまちづくりを支えてきた。今回、三井不動産および熊谷組は、トンネル貸し付け(対象は、総延長のうち約3km、面積約1万7000㎡)に関する条件付き入札において、9月4日に落札者として決定を受けた。

 三井不動産は、地中空間が持つ冷涼性、耐震性、物理的安全性といった特性は、AI時代のデータセンターに求められる環境に適していると考え、事業の着想に至ったと説明する。また、既存空間を活用することで、建設時の環境負荷の低減や事業化までの期間短縮を図れるとして、こうした特性を生かし、データセンターの新たな選択肢を社会に提案していく。

 海外では、地中施設、鉱山跡地、旧軍事施設などを活用したデータセンターの整備が進んでおり、高い物理的セキュリティや災害耐性を強みとして、さまざまな事業者による利用が進んでいる。三井不動産は今回の事業を通じて、日本におけるデータセンターの新たな選択肢として地中空間の活用を推進するとともに、持続可能で強靱なデジタルインフラの実現に貢献していくとしている。

 事業は、熊谷組やゲットワークスと共同で、地下深部に位置する既存トンネルにコンテナ型データセンター設備を設置し、将来的には、最大受電容量20メガワット規模のデータセンターとして運用することを目指している。

 初期開発では、2027年末のサービス提供開始を予定している。生成AI時代に求められる最新のGPUサーバーに対応するとともに、地下水を循環利用する水冷方式を導入するなど、既存資源を最大限に活用することで、環境負荷の低減と高効率な運用を実現する。

 さらに、地中空間が有する高い耐震性と優れた物理的セキュリティに加え、ゲットワークスが展開するシェルター型コンテナデータセンターの技術を活用することで、自然災害や外部リスクへの対応力を高める。企業や自治体などが保有する重要データの保管にも対応した、高いレジリエンスを備えたデジタルインフラの実現を目指すとしている。