NEC、処理能力が約50％向上した無停止型サーバー～10年の長期保守モデルも用意

Express5800/R320c-M4

　日本電気株式会社（以下、NEC）は20日、無停止型サーバー「Express5800/ftサーバ」のラインアップに、処理能力を従来機より50％向上させ、仮想化基盤としてより利用しやすくした2ソケットサーバーの新製品「Express5800/R320c-M4」「Express5800/R320c-E4」を追加すると発表した。出荷は11月30日より開始される。

　「Express5800/ftサーバ」は、CPU、メモリなどの主要ハードウェアをすべて二重化することで、ハードウェア障害によるシステム停止のリスクを引き下げる高可用性サーバー。新製品では、CPUにXeon E5-2600シリーズを採用することで、処理性能を従来機より50％引き上げるとともに、最大128GBまたは256GBのメモリ、最大7.2TBのディスクを搭載可能とするなど、拡張性を向上させている。また、ハイパーバイザーとしてWindows Server 2008 R2 Hyper-Vをサポートし、これらの強化によって仮想化基盤としてより利用しやすくなったという。

　さらに、NEC独自の二重化制御チップ「GeminiEngine」に、メモリコピー高速化機能「NTB（Non-Transparent Bridge）」を搭載したことで、万一のハードウェア障害時に、ハードウェアを二重化の状態に復旧するためのメモリコピー時間を、従来機と比べて約79％短縮。障害からの復旧を行う際にも、業務への影響を最小限に抑えられるようにした。

　価格は、Xeon E5-2670（8コア、2.60GHz）、メモリレス（最大256GB）、ディスクレス（最大7.2TB）といった構成のExpress5800/R320c-M4（Windows Server 2008 R2モデル）が231万円（税別）から。Xeon E5-2603（4コア、1.80GHz）、メモリレス（最大128GB）、ディスクレス（最大7.2TB）といった構成のExpress5800/R320c-E4（Windows Server 2008 R2モデル）が153万円（税別）から。

　また両製品とも、工場の生産ライン制御や物流管理など、設備投資のサイクルが比較的長期となるユーザーを対象に、10年の長期保守に対応したモデルも用意される。こちらはExpress5800/R320c-M4が288万8000円（税別）から、Express5800/R320c-E4が191万3000円（税別）からとなっている。