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日立、VDI環境を容易に導入できる垂直統合型製品~PoC用の小型モデルも
(2013/10/3 13:33)
株式会社日立製作所(以下、日立)は3日、仮想デスクトップ(VDI)環境を容易に構築できる垂直統合型製品「Hitachi Unified Compute Platform かんたんVDIモデル」(以下、かんたんVDIモデル)を発表した。
「かんたんVDIモデル」は、VDIに必要なサーバー、ストレージなどのハードウェアやソフトウェアを組み合わせ、基本設定を済ませた状態で提供する垂直統合型製品。顧客先で実施していた構築作業の大半を工場であらかじめ実施することで、従来のVDIシステムを個別構築する場合と比べて、仕様検討から構築にかかる期間を5カ月から2カ月へと約60%短縮できるという。
また、問題解決支援、ハードウェア維持保守、ソフトウェアの改良版提供、VDIのノウハウ提供といったサポートサービスにより、導入後の容易な運用を支援する。具体的には、端末からの接続手順や障害時の復旧手順、運用スケジュール案などの運用支援ドキュメント、導入時の操作トレーニングを提供するとともに、操作が容易な運用管理ソフトウェア「VM Simple Console utility」も標準添付する。
ラインアップには、発注から最短10営業日で納入できる「トライアル構成」、日立のSI構築実績をもとにした本番導入用の標準構成である「スタンダード構成」、日立グループ内への大規模適用をもとにした「エンタープライズ構成」を用意する。
このうち「トライアル構成」は、部門単位でのPoC(概念実証)に活用しやすい10ユーザーまでを対象としたもので、VDIシステムを1台のx86サーバー上に集約しているので、短納期での納入を可能にした。ユーザーは、アプリケーションの動作確認や各種端末との組み合わせなど、仮想デスクトップ環境の使い勝手や効果を手軽に検証できるという。価格は、1年間のサポートを含めて208万8450円からで、10月24日の出荷開始予定。
「スタンダード構成」は、VDIの管理サーバーを二重化し、コストを重視しながらも、VDIシステムの信頼性を保てるようにしたもの。25ユーザーから利用可能で、利用者の増加に応じて25ユーザーごとにサーバーを増設できる。価格は1640万6460円からで、10月24に日に出荷開始となる予定。なお、サポートサービスの料金は別途必要になる。
最後の「エンタープライズ構成」では、管理サーバーのみならず、ユーザー各自のデスクトップ環境も二重化し、さらに信頼性を高めている。最小ユーザー数は50で、以降、50ユーザーごとにサーバーを増設できるとのこと。価格は個別見積もりで、12月27日の出荷開始を予定している。