【クラウドExpo】ニフティやNTT PC、ソフトバンクなどが自社のクラウド関連サービスを展示

さくらインターネットは石狩データセンターをアピール


 クラウドコンピューティングに関する製品・サービスの専門展「第2回クラウドコンピューティングEXPO」が10日から開催されている。会期は12日まで。展示会の入場料は5000円だが、事前にウェブで申し込むことで無料で入場できる。

 ニフティ株式会社のブースでは、クラウドサービス「ニフティクラウド」を紹介。ニフティクラウドは2010年1月に国内でいち早くサービスを開始したことで、既に500社の導入実績がある点をアピール。ニフティクラウドの導入事例として、フジテレビのミニブログサービス「イマつぶ」や、テレビ朝日のスマートフォン向けアプリ、各種ソーシャルゲームなど多数の事例を紹介している。

 また、ニフティクラウドでは、サーバーの作成・起動・停止やステータス参照などの操作を、外部から利用するためのAPIを提供しており、これを利用したパートナー企業によるサービスや製品を展示。こうした関連サービスの充実と、豊富な導入事例に加えて、ニフティ自身がサービスの95%をクラウド環境で運用しているというノウハウを活かし、さらにサービスを拡充していくとアピールしている。

ニフティのブース多数の導入事例をアピールAPIを利用したパートナーの各種サービスも紹介

 さくらインターネット株式会社のブースでは、北海道石狩市に現在建設中の石狩データセンターをアピール。ブース自体も石狩データセンターの外観を模したものとなっている。

 さくらインターネットの石狩データセンターは、2011年秋に稼働予定の新たなデータセンターで、全面的に外気冷房を導入する点が特徴。データセンターのエネルギー効率を示すPUE(建物全体消費電力/IT機器消費電力)は、通年外気冷房のみで1.11、夏季に従来型の空調運転を行った場合でも1.21を実現。さらに、空調ファンを停止することで、PUE 1.0台を目指す実験的試みも実施。石狩データセンターの稼働により、今後は本格的なパブリッククラウドサービスを展開していくとしている。

さくらインターネットのブース石狩データセンターの模型外気冷房を全面的に導入

 株式会社NTTPCコミュニケーションズのブースでは、10月にサービスを開始したパブリッククラウドサービス「WebARENA CLOUD 9」をアピール。中小企業などでも手軽に導入できるクラウド環境提案を目指し、今後提供予定のパッケージ型クラウドサービスなどを展示。また、現在ベータ版として無料で提供を行っている、企業間で利用可能なSaaS型コラボレーションツールを紹介。インフラとしてのクラウドサービスの提供だけでなく、WebARENAを利用しているユーザー間で利用できるサービスについても、今後提供を検討していくとしている。

NTTPCコミュニケーションズのブースSaaS型コラボツールを無料で提供中

 ソフトバンクテレコム株式会社のブースでは、ソフトバンクグループが提供するクラウドサービス「ホワイトクラウド」の各種サービスを展示。その中でも最も大きなスペースをとって紹介されている「ホワイトクラウド デスクトップサービス」は、データセンター内の仮想サーバー上に構築されたデスクトップ環境を、VPN経由でシンクライアントから利用するもの。ソフトバンクテレコムではこのサービスにより、iPadやiPhone、専用USBから起動したPCなどを端末として、同じデスクトップ環境がどこからでも利用可能となる「ホワイトワークスタイル」が実現できるとアピールしている。

ソフトバンクテレコムのブースiPadなどからデスクトップを利用する「ホワイトワークスタイル」をアピール
関連情報