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増加傾向にあるゲーム開発のデータ量、バンダイナムコがストレージに求めたこととは?

 株式会社バンダイナムコスタジオは、ゲーム開発環境のストレージを無停止でメンテナンスできるよう更改し、9月より稼動を開始した。メンテナンスによる開発中断を減らし、よりスムーズにゲームを開発できるようにする。採用したのはネットアップストレージの最新版、構築したのは丸紅情報システムズ(MSYS)。

 バンダイナムコスタジオは10年以上にわたり、ネットアップのストレージシステム上で開発データを一元管理している。近年、ゲームデータが急増して開発するデータ量も増大したため、開発プロジェクトごとに確保したストレージ領域が不足する事態が発生。今後もより一層のデータ量増大が予測されることから、ストレージ領域を柔軟に拡張できるストレージシステムが求められていた。また、従来のストレージシステムではメンテナンス時にシステム停止が発生し、開発作業を中断するためのスケジュール調整が課題となっていた。

 そこで今回の更改では、2013年7月11日にネットアップが国内向けに正式リリースした「clustered Data ONTAP 8.2」を採用し、テラバイトから数十ペタバイトまでストレージ領域をシームレスに拡張できるようにした。さらにストレージの保守、ハードウェアのライフサイクル処理、ソフトウェアのアップグレードをシステム無停止で実行できる「クラスタリング機能」により、開発スケジュールに影響を及ぼす計画停止や計画外停止を防げるようにした。

 なお、1つの開発プロジェクトにどれくらいの容量を割り当てているかは未公表だが、今回のストレージは「約1000人のゲーム開発者が利用する規模」とのこと。

川島 弘之