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レノボ、AIサーバーを最短15営業日で納品する「Lenovo AI Express」 3つの検証済み構成と導入支援サービスを提供

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社は15日、AIサーバーを最短15営業日で提供する「Lenovo AI Express」を開始した。

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズの張磊(チョウ・ライ)社長は、「レノボグループは『Smarter AI for All』の方針のもと、すべての人にAIの恩恵を届けたいと考えている。だが、AIサーバーは高価であり、納期にも時間がかかり、ROIにおいても課題が指摘されている。結果として、AIを活用したくても導入を躊躇する企業が多いのが実態である」と指摘。

 「Lenovo AI Expressにより、15営業日から25営業日で日本の企業にAIサーバーを提供できるようになる。これは、Lenovo Hybrid AI Factoryを促進するとともに、ビジネス全体でAI活用を支援するLenovo Hybrid AI Advantageのアプローチを、さらに強化するものだ。企業のAI活用を加速できる」と狙いを語った。

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 代表取締役社長の張磊(チョウ・ライ)氏

 レノボが持つ調達力と、全世界に30以上の製造拠点を擁するグローバルサプライチェーンにより、GPUを搭載したAIサーバーの安定的な供給を可能にするという。また、あらかじめ標準化した構成となっていることから、複数の製造拠点での生産が可能であること、世界市場を対象にした需要予測をもとにした生産が可能であることも、短期間での安定的な供給の実現につながっていると説明した。

 なお、レノボが日本市場向けに販売している一般的なサーバーは、中国・深センで生産しているが、Lenovo AI Express向けのAIサーバーにはNVIDIAのGPUを搭載することから、メキシコや欧州の拠点で生産することになる。

 同社は2025年4月から、サーバーを最短10日間で提供する「Lenovo Top Choice Express」をスタートしており、納期に関しては95%の順守率となっていることも、今回のサービスの提供開始につながっている。

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 製品企画部長の櫻井義士氏は、「レノボは、ガートナーのサプライチェーン・トップ25において、世界第5位を獲得しており、グローバルでの製造能力や供給能力が高く評価されている。Lenovo AI Expressの実現においても効果を発揮することになる」という。

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 製品企画部長の櫻井義士氏

 Lenovo AI Expressは、検証済み構成であるLenovo Hybrid AI Factory with NVIDIAの取り組みのひとつとして提供するもの。AI推論にフォーカスした「Small」、高スループットの推論と、エージェント型AIでの用途を想定した「Medium」、フルスケールの生成AIモデルの「Large」で構成する。

Lenovo AI Express

 Lenovo AI Expressで提供するこれら3つの構成は、Lenovo Hybrid AI Factoryによって提供する80以上の検証済み専用ソリューションの中に位置づけられる。

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズの櫻井部長は、「Lenovo AI Expressは、中小企業から大手企業を対象に提供するものになる。また、チャネルパートナーにとっても、パッケージソリューションのような形で提供できたり、パートナーのAI人材不足にも対応できたりするため、顧客へのAIの導入機会を増やすことができる」と説明。

 「AIの需要規模に応じて、モデル、ワークロード、ユーザー数、スループットなどの要件に基づき、検証済みのGPUを選択でき、3種類のパッケージによる構成で、Fit to Standardでの導入ができる。さらに、それらをベースにしたカスタマイズや、サービスの追加、AIの進展に合わせた段階的な拡張もできる」とし、「お客さまは、Lenovo Hybrid AI Factoryから構成を選択し、必要なAIソフトウェアやサービスを追加するだけでいい。ユーザー自身でソフトウェアを導入することも可能だ。Smallは最短15営業日、Mediumは最短20営業日、Largeは最短25営業日で提供することになる。そして、Lenovo Hybrid AI Advantageにより、継続的な拡張が可能になる」と述べた。

 なお、所要日数は、エンドユーザー証明(EUC)および該当するデューデリジェンス/輸出承認の手続きのすべてが完了した時点から起算している。

 「Small」は、2UのLenovo ThinkSystem SR650a V4をベースに、NVIDIA RTX PRO 6000を1基または2基、Intel Xeon 6530Pプロセッサーを2基搭載する。30TPSの処理速度で、数十人のユーザーをサポートすることを想定。モデルサイズは7B~70Bに対応する。

 「Medium」は、3UのLenovo ThinkSystem SR675 V3をベースとし、NVIDIA RTX PRO 6000を最大8基搭載することができる。AMD EPYC 9535プロセッサーを2基搭載しており、30TPSの処理速度を達成。数百人のユーザーをサポートする。利用できる平均モデルサイズは70B~400Bとしている。

 「Large」では、8UのLenovo ThinkSystem SR680a V4をベースに構築。NVIDIA HGX B300 NVL8を搭載しており、Intel Xeon 6776Pプロセッサーを2基搭載する。数千人規模のユーザーをサポートし、最大モデルサイズは1000Bまで対応できるという。

Lenovo AI Express のSmallおよびMediumに搭載するNVIDIA RTX PRO 6000
検証済みのLenovo Hybrid AI Factory with NVIDIA

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ インフラストラクチャー・ソリューションズ・グループ Japan ISG CTOの早川哲郎氏は、「AIは、データが発生する場所で実行することが最も効率が高い。オンプレミスやエッジでの利用が今後は増えてくるだろう。また、AI活用において、安全保障や業務継続性の観点からも、オンプレミスに対するニーズが高まっていく」と語った。

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ インフラストラクチャー・ソリューションズ・グループ Japan ISG CTOの早川哲郎氏

 一方、「Lenovo AI Express」では、AIリソースを即時に利用できるだけでなく、包括的な各種サービスを提供する。

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ ISGプロフェッショナルサービス本部長の野上友和氏は、「Lenovo AI Expressでは、Lenovo AI Libraryによるユースケースや、エージェントの導入、運用、準備を加速させる各種サービスを通じて、Lenovo Hybrid AI Factoryの迅速な導入を可能にすることになる。AI導入に関するノウハウの不足、運用の複雑さ、導入する際の最適なGPU性能の調整、パイロット段階から実稼働への移行といったお客さまが抱えるAIサーバーの導入から活用に至る課題を解決することができる」と説明した。

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ ISGプロフェッショナルサービス本部長の野上友和氏

 具体的には、「保護」、「設置」、「最適化」、「稼働」の4つのニーズに合わせたサービスオプションを提供する。

AI導入から価値創出までを包括的なサービスで支援

 「保護」では、Premier Deploy for Infrastructureを用意。業務継続とダウンタイムの削減のための予防的サポートを提供する。「従来は、個別メニューからの選択としていたが、Lenovo AI Expressの導入に合わせてパッケージ化を進め、選択しやすいようにした」という。

 主要な準備作業とオンサイトでのハードウェア導入を行う「Standard Deploy」、導入作業と統合試験のサポートのほか、資料作成や知識移転、運用の引き継ぎが必要なプロジェクトに対するオプションと位置づける「Premier Deploy」、システム導入や導入後の長期サポート、1年間のヘルスチェックを追加する「Premier Deploy Plus」を用意。「Largeでは、サーバーの重量が130kg近くになり、リフトを使用する必要があるが、こうした作業も請け負うことができる。プロジェクトに合ったサポートを選ぶことで、安心して実運用へと移行ができる」とした。

Premier Deploy for Infrastructure

 「設置」では、Hardware Installation Servicesにより、検証済み構成を基にした引き渡し可能な状態で提供。すぐに利用が開始できるようになる。

 「最適化」では、Lenovo GPU Advanced Servicesにより、顧客独自のニーズやソリューションに適合する形で、GPUをチューニングすることで、ワークロードのパフォーマンスを最大化する。ここでは、最新のAIに合わせた最適化を行う「GPU計画・設計サービス」、GPU構成などの提案とともに、ローレベルのアーキテクチャリファレンスドキュメントおよび詳細な導入ガイドを提供する「GPU構成サービス」、AIサーバーのログ管理やモニタリング、保守作業、管理ソフトウェアのアップデートなどを行う「GPUマネージドサービス」を用意している。

Lenovo GPU Advanced Services

 そして、「稼働」では、AI Fast Startにより、AIおよびAIサーバーを迅速に立ち上げ、稼働させるための包括的ソリューションを提供。90日以内での稼働するパイロット導入を支援し、明確な成功指標と、ROIの目標を設定。AIの価値創出を最短で実現することを目指すという。今後の拡張計画の立案などにも対応する。

AI Fast Start

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズの野上本部長は、「これらのサービスを通じて、初日から稼働可能なインフラストラクチャの導入や、専門性に裏打ちされた正確な設置、複雑な移行や統合の簡素化、運用上のリスクとリソースへの負荷の軽減といった効果を得られる。サービス提供を通じて、導入の加速、リスクの削減、迅速な価値実現を目指す」とした。