ニュース

NTTドコモビジネスと日本IBM、企業が安心してAIを活用するためのAIガバナンス領域で協業

(左)NTTドコモビジネス 執行役員 福田亜希子氏、(右)日本IBM 理事 佐藤隆子氏

 NTTドコモビジネス株式会社と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は7日、AIの開発・導入・利用において、法令や倫理、社内規定などに沿ってAIを適切に管理・運用するAIガバナンス領域での協業に関する基本合意書を締結したと発表した。両社は、企業がAIエージェントをいつ・どのように使っているかを把握し、法令や社内規定に沿って継続的に管理・監査できる仕組みの確立に向けて検討を進め、企業が安心してAIエージェントを活用できる環境の実現を目指す。

 両社は提携の背景として、近年、生成AIは指示に応じて回答する段階から、自律的に判断・実行を行うAIエージェントへと進化しており、企業では、実際の業務にAIエージェントを組み込む動きが広がりつつあると説明する。こうした中、組織や企業の垣根を越えてAIエージェントが互いに連携し、高度な判断や実行を担う環境を求めるニーズも高まっている。

 一方で、AIエージェントの活用が進むほど、企業として統制の難しさ、国や地域ごとに整備が進むAI関連の法規制やガイドラインへの対応、AIによる誤った判断や想定外の利用による情報漏えいなど、新たなリスクへの対応が求められる。このため、AIガバナンスの重要性が高まっている。具体的には、AIがどのような根拠で判断したかを説明できることに加え、利用状況を継続的に統制・監査できる仕組みが求められている。

 NTTドコモビジネスは、データセキュリティ、デジタルアイデンティティなどの分野における技術開発と提供の実績を有している。データを秘匿したまま保管・加工・分析できるデータ利活用サービス「析秘」や、利用者の本人性・真正性の確認や権限管理を行うID管理プラットフォーム「SmartLiTA」などを通じて、企業が安全にデータとAIを活用する環境を支えてきた。

 日本IBMは、AIガバナンス、AIセキュリティ、AIリスク管理などの分野におけるグローバルな知見と実績を有している。IBM watsonx.governanceをはじめとするさまざまなAIガバナンス・セキュリティ製品の提供やコンサルティングサービスを通じて企業のAI活用を支援してきた。

 両社は、それぞれの強みを組み合わせ、データやAIエージェントを安全に活用する基盤と利用状況を適切に管理・監査する仕組みの構築を通じて、AIエージェント時代に求められるAIガバナンスの実現を目指し、基本合意書を締結した。

 NTTドコモビジネスと日本IBMは、基本合意書に基づき、AIガバナンスを実現するアーキテクチャーおよび活用モデルの検討を進める。AIエージェントの利用拡大に伴って、AIの判断根拠を説明できることや、誰が・何を・どこまで利用できるかを管理できること、利用状況を後から確認・監査できることなどを確保するための仕組みが求められている。両社は、企業が安心してAIエージェントを活用できるよう、AIガバナンス領域におけるアーキテクチャーおよび活用モデルについて検討する。

 また、技術・サービスの適用領域検討も進める。企業におけるAIエージェントの安全かつ信頼性の高い活用を支えるため、両社が有する技術、サービス、ソリューションおよび知見の適用領域を検討する。生成AIの導入・実装、AIエージェントによる業務効率化などのユースケースを対象に、セキュリティ・ガバナンスを考慮した運用支援、リスク管理や説明可能性・モデル管理などの観点から、必要となる統制・管理の要件を整理する。

 さらに、取り組みで得られた知見をもとに、事業化に向けた提供モデルと両社の推進体制を検討する。

 NTTドコモビジネスと日本IBMは、それぞれが有する技術・知見を活用しながら、AIガバナンス領域における仕組み、活用方法、提供形態などについて検討・実証を進め、成果を踏まえて事業化を検討する。合わせて、AIエージェント時代に求められるAIの管理・統制、セキュリティ、運用に関する取り組みを推進し、企業のAI活用高度化に貢献していく。