|
代表取締役社長の杉山隆弘氏
|
|
エンドポイント製品でも、多数の機能を1つのソフトウェアに集約して提供している
|
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社(以下、チェック・ポイント)は7月14日、2008年度下期事業戦略説明会を開催。代表取締役社長の杉山隆弘氏が、同社の強みと注力分野などについて解説した。
現在のセキュリティ分野に対して求められることは、以前に比べて飛躍的に増えており、同時に業種ごとにも求められるセキュリティが多様化している。こうしたニーズに応えるため、各国・各事業別に独自のベンダーが立ち上がっているのが現状で、セキュリティベンダーの数は増え続けているという。その状況は、「顧客にアンケートをとったところでは、平均12社の製品が導入されている」(杉山氏)ほど。したがって、「企業には複数のベンダーの、複数の製品の、複数のダッシュボードが存在し、管理可能なしきい値を超えてしまっている」と、杉山氏は主張する。
そこでチェック・ポイントでは、十分な機能を備えた製品を広い分野にわたって包括的に提供するとともに、それらに対して統一的な管理を行えるよう、以前から留意。単一ベンダーによる、管理性の高いセキュリティを提供してきたという。杉山氏は、セキュリティと利便性という点について、「シンクライアントを使用したり、PCの社外持ち出しを禁止したり、といったように、利便性を制限してセキュリティを高める流れがあったが、これはどうか」と指摘。続けて、「利便性を維持したままセキュリティを高めるのがセキュリティベンダーの役割であり、ビジネスとセキュリティのベストマッチを届ける必要がある」と述べ、それができるのは、統合された高性能な製品を、エンドポイントとゲートウェイの両面で持つ同社だけだと強調した。
|
アプライアンス製品は、上位から下位までトータルのラインアップをそろえており、顧客の必要に応じた性能の製品を導入できるという
|
また昨年来進めているアプライアンス製品「UTM-1」については、顧客のニーズをくみ取って製品ラインを拡充したとする。アプライアンスの自社提供までは、ソフトウェアライセンスと、パートナーがインテグレーションしてハードウェア・ソフトウェアを一括提供する「Integrated Solution」の両形態で製品を市場へ投入していたが、アプライアンスを自ら提供することによって、顧客の選択肢が増えたのだというのだ。
杉山氏によれば、これまで、管理者の管理が行き届くセンター側ではチェック・ポイント製品を導入しながら、管理リソースのないブランチオフィスなどでは、他社のアプライアンス製品が導入されているケースが多かったという。しかし、UTM-1にこれを置き換えると、同一の管理ツールによる集中管理が実現できる。こうした点や、セキュリティ機能・性能における同社の優位性を今後も訴求し、他社製品からの置き換え需要を促進したい考えを示した杉山氏は、「提供の多様性と、管理の一元化という最大のチャレンジをこなしている唯一のベンダーだ」という点を強調した。
このアプライアンス販売を進めるにあたっては、それをサポートする体制も強化を図る。技術サポート要員を2名から8名へ増員するほか、24時間365日体制での、4時間対応オンサイトサポートを実施。またリプレース時における顧客の負荷軽減を図るメニューを用意したり、コンサルティングメニューの整備による顧客支援を行ったり、アプライアンス販売や組み込み系に強いパートナーを開拓したり、といった施策により、国内でのビジネスのさらなる伸長を目指す。
■ URL
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社
http://www.checkpoint.co.jp/
■ 関連記事
・ チェック・ポイント、最大スループット1.8Gbps/2.8GbpsのUTMアプライアンス2製品(2008/07/09)
( 石井 一志 )
2008/07/15 17:09
|