日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)とマイクロソフト株式会社は7月7日、統合オペレーショナルデータストア(以下、統合ODS)ソリューション分野で協業すると発表した。6月に日本HPが発表した無停止型ブレードシステム「HP Integrity NonStop NB50000c BladeSystem」を中心とする「HP Integrity NonStopサーバ」と、SQL Server 2005、Office 2007などを連携させることで業務データのリアルタイムな統合と可視化を実現するという。
今回の協業は、日本の企業が抱えている、日本版SOX法やコンプライアンスへのニーズに応えるもの。メインフレームで分散した業務システムを展開している企業が統合ODSソリューションを導入することで、24時間365日いつでもデータをオンラインで抽出・変換・更新が可能になる。これによってエンドユーザーは、データの閲覧や追加、加工を自由に行えるほか、SQL Server 2005のOLAP機能、帳票機能などによる動的なデータ活用が実現するという。また統合ODSへのアクセスは、Excelをはじめとする、使い慣れたMicrosoft Office製品を利用することもメリット。接続環境は、メインフレームなどの各種レガシープロトコルをサポートしており、あらゆるシステムからのデータ収集に対応できるとのこと。利用環境については、小規模から、最大4080CPUまでリニアに拡張していける点も特徴としている。
こうした連携については、SQL Server 2005が持つ「Integration Service」機能で提供されるので、新たな連携ツールやソフトウェアの導入は不要。HP Integrity NonStopサーバ側で利用するRDBMS(NonStop SQL)は、透過的な連携を可能にするため、NonStop SQL/MX 2.3とODBC/MXを採用した。なお両社によれば、データの可搬性と両データベースの性能を生かしたデータ転送を行えることについては、すでに検証済みという。
また日本HPでは、同社市ヶ谷本社内のデモセンターを利用したデモンストレーションやプロトタイピング環境の提供、HP Integrity NonStopサーバ製品の提供、システムインテグレーション、システム導入ならびに導入後のサポートなどを行う。一方マイクロソフトでは、SQL Server 2005とOffice 2007の製品提供、関連する技術情報の提供などを実施。さらに両社共同では、販売やマーケティング活動、パートナーやSIerへの教育、セミナーなどを行う予定で、加えて導入テンプレートの作成などにも携わっていく計画である。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
ニュースリリース
http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2008/fy08-138.html
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( 石井 一志 )
2008/07/07 11:46
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