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NEC、サーバーで首都圏4日間の納期実現へ


Express5800シリーズ

NECコンピュータプラットフォームBU関係担当・山本正彦執行役員常務

NEC物づくり革新ユニット担当・片山徹執行役員専務
 日本電気株式会社(NEC)は、Expressサーバーの出荷リードタイムを、業界最短となる4日間に短縮する。10月末をめどに、首都圏地域を対象に体制を構築し、サービスを開始する予定。

 「首都圏はExpressサーバーの出荷の約45%を占める。首都圏に絞り込むことでも大きな成果が見込める。タイムリーに製品を届けることを差別化策のひとつとし、シェア拡大を狙う」(NECコンピュータプラットフォームBU関係担当・山本正彦執行役員常務)としている。

 今年度上期は、大型案件を獲得したデルが、国内IAサーバー市場でトップシェアを獲得することが濃厚。これまでトップシェアを維持してきたNECは、外資系ベンダーに比べて、大幅な短納期体制をとることで、これに対抗する考えだ。

 今回、実施する4営業日BTO出荷は、注文を得てから、ユーザーの要求仕様にあわせて、サーバーの同社生産拠点である山梨県甲府市のNECコンピュータテクノで生産を行い、ユーザーの元に納品するまでの期間を、4日間とするもの。これまでは、5日間の納期だったが、これを1日短縮する。

 今回の納期短縮は、生産ラインの改革だけに留まらず、物流改革まで踏み込んだことによって実現するという。

 NECコンピュータテクノでは、トヨタ生産方式の導入によって、生産ラインを統合するなどの製品能力の向上で0.25日短縮、検査リードタイムの短縮で0.25日を短縮。さらに、物流体制の見直しによって、0.5日の短縮を実現。これにより、納期を1日短縮することができるという。

 「客先の搬入日に連動した生産出荷体制とともに、全国の定期輸送便に搭載することを前提とした生産体制を構築した。強い生産拠点が確立したことで、物流体制にまで手を入れることができ、それが今回の短納期体制の確立につながっている」(NEC物づくり革新ユニット担当・片山徹執行役員専務)としている。

 すでにPCでは、3日間での納品体制を整えていることから、「PCでの実績、ノウハウを、さらにサーバー事業にも移転させたい」(山本執行役常務)として、さらなる納期短縮にも挑む考えだ。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/


( 大河原 克行 )
2005/09/30 14:59

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