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「Windows Embedded POSReady 2009」は、カスタマイズ・導入が容易に行えるPOS端末向けの組み込みOS
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マイクロソフト株式会社は3月3日、POS端末向けの組み込みOS「Windows Embedded POSReady 2009」の提供を開始したと発表した。
Windows Embedded POSReady 2009は、POSソリューションを構築するOEMや、POS機器を使用する企業向けに最適化されたWindows XPベースの組み込み向けOS。全世界で170社以上のパートナー・OEMベンダーが採用。国内では、NECインフロンティア株式会社、東芝テック株式会社、富士通フロンテック株式会社、シャープ株式会社などの機器メーカー、株式会社ソリマチ技研などのISVなども採用している。
Windowsベースの組み込みOSである特長を生かし、特定のハードウェア要件にあわせたカスタマイズや、USBメモリなどさまざまなストレージ媒体を使って導入できるといった、柔軟な運用が可能なのが特長。また、ネットワーク機能のほか、プラグアンドプレイのサポートにより、周辺機器やサーバー、サービスとの接続が容易に行えるといった接続性も特長となっている。そのほか、Windowsと同等の操作性を実現するほか、.NET Framework、Silverlight、IE 7、Windows Media Playerなども利用可能なため、インタラクティブなUIを構築できる点も特長。
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Windows Embedded POSReady 2009を組み込んだIBMのPOS端末。USBメモリなどからのブートにも対応している
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アプリケーションの追加もWindows XPと同様の操作性で行える。また、再起動後に初期設定に戻すなど柔軟な運用にも対応している
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NECインフロンティアが開発したシステム。ユニホームのデザインなどをインタラクティブに設定することが可能
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携帯端末側で同じデータを利用することも。また、オフラインでも同じ操作性を保つといった使い方も可能
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米Microsoft、Windows Embeddedビジネス シニアマーケティングディレクターのイリヤ・バクシュタイン氏
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米Microsoft、Windows Embeddedビジネス シニアマーケティングディレクターのイリヤ・バクシュタイン氏は、「厳しい経済環境の現在、小売業にとって効率的かつ顧客サービスが充実するソリューションとして、POSの重要性が高まっている。しかし、POSに顧客情報・商品情報を集約するには、縦割りになっているCRMシステムとの統合や在庫管理機能といったバックエンドとの連携が重要。また、複雑化したことでPOS端末を操作する人へのトレーニング負荷も解決する必要もある」と、POSを基点としたカスタマーサービスに期待がかかるものの、クリアすべき課題が存在すると指摘する。
「Windows Embedded POSReady 2009は、SQL ServerやSharePoint、Dynamicsといったマイクロソフト製品とバックエンドでの統合が可能。また、POS.NETにより、周辺機器とプラグアンドプレイで接続可能であり、導入時の負担を軽減できる。また、SilverlightやWPFなどのテクノロジーに対応しており、リッチなUIを作成することも可能。これを利用することで、トレーニングの負担を軽減できる」(バクシュタイン氏)と、Windowsの利点とPOS端末に特化した点を併せ持つことで、小売業が抱える課題に対応できるとしている。
■ URL
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
プレスリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3641
( 福浦 一広 )
2009/03/03 13:35
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