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日本HP、ITIL v3.0に対応するITサービス管理ソフト「HP Service Manager」 |
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HP Service Managerは、従来から提供してきた「HP ServiceCenter」と「HP Service Desk」の機能を統合したソフト。ナレッジの蓄積・有効活用、変更管理を確実にするワークフロー管理機能などにより企業内での迅速な問題解決を可能にするHP ServiceCenterと、ビュー・テンプレート・フォルダ機能などを提供するHP Service Deskを組み合わせることで、企業のITサービス管理プロセスの統合サポートを可能にした。 「ヘルプデスクを思い浮かべていただくと分かりやすい」と、HPソフトウェア事業本部 ソフトウェアマーケティング部の長谷修氏が語るように、機能的には、企業内の問い合わせに対するヘルプデスクの役割を果たす製品といえる。ITIL v3.0に沿った管理を行えるのが特長で、長谷氏は「ITILのノウハウが最初から組み込まれているため、すぐに最適な手法でITサービスを管理することができる」とアピール。 具体的には、問い合わせの迅速な解決、コール数削減のためのナレッジ管理機能を搭載。問い合わせの内容や、マニュアル文書などを登録することで効果的にナレッジを蓄積できるほか、蓄積されたデータを横断的に検索可能なため、一度対応したインシデントの解決策を効率よく再利用することができる。これにより「使い込めば使い込むほど、問題解決を迅速化できる」（同氏）というわけだ。ナレッジを登録する際には、有効期限を設定することもできる。「古いナレッジがずっと残っているとやがて役に立たなくなるどころか、害となる場合もある。有効期限を設定できることで、こうした弊害を取り除き、より使えるナレッジの管理が可能になる」。 検索に当たっては、日本語の分析を自動で認識することでキーワードを抽出し、精度の高い結果を得ることができるという。また、PDFやMicrosoft Officeなどの文書内の検索にも対応する。 ナレッジの登録、承認などの流れを視覚化する、ITILに沿ったワークフロー管理機能も備える。例えば、変更管理においては、変更要求の正しい起票、変更リスクの分析と制御、カテゴリにあわせた承認フローの適用、変更ステータスの更新と参照などにより、「運用体制の標準化を図ることができるとともに、コンプライアンス対策にもなる」（同氏）。 そのほか、構成情報をはじめとするさまざまな情報を一括管理するデータリポジトリソフト「HP Universal CMDB」の基本モジュールを標準搭載するのも大きな特長だ。これを活用することにより、HP Service Managerと資産管理やサーバー監視などの他製品との連携が実現。一貫性を維持したまま複数のツールのデータを利用することで、変更時の影響度分析やより高度なレポートが可能になるという。
これにより「ITをビジネス成果として利益に直結させるための“戦略立案”、“高品質なアプリケーション開発”、そして“運用”の3つのフェーズをフレキシブルに回していくことが可能になる」（同氏）。これがITIL v3.0に対応するという1つのゆえんである。「これまでのITILはプロセス指向で、例えばサービスプロセス、開発プロセス、セキュリティプロセスなどを個別にウォーターフォール形式に進めていくものだった。新製品ではHP Universal CMDBにより、各プロセスのLCM（ライフサイクルマネジメント）が実現する。つまり戦略立案、開発、運用を進めて、その結果をもう一度戦略立案に生かし、スパイラル上に全体品質を高めていくことができる。それが“ITIL v3.0を具現化する”とうたう理由だ」。 価格は298万9350円で、4月1日から出荷開始。主に大手企業のIT部門をターゲットに、新規顧客の獲得と既存顧客のアップグレードを狙っていく。 ■ ＵＲＬ 日本ヒューレット・パッカード株式会社 http://www.hp.com/jp/ ニュースリリース http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2008/fy08-071.html
（ 川島 弘之 ）
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