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フォーティネット、ハイエンド並みの性能を実現したミッドレンジUTM製品 |
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ファイアウォールスループットは最大12Gbps、ショートパケットでも高速処理
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FortiGate 310Bは、ファイアウォールやVPNの機能を中心に、アンチウイルス、Webフィルタリング、IPSなどの機能を統合したUTMアプライアンス。最大スループットは、ファイアウォールが8Gbps、VPN（3DES）が6Gbps、アンチウイルスが160Mbps、IPSが800Mbpsと、ミッドレンジ製品の中では非常に高速で、「同価格帯の競合製品のうち一番性能が高いものと比べても、5倍以上速い」（マーケティングマネージャーの菅原継顕氏）という。 この性能を実現できた最大の理由は、新たに搭載したASIC「FortiASIC NP2」にある。もともと同社のUTMはASICによる高速処理が売りの1つ。これまでも全製品にコンテンツプロセッサというASICを搭載し、アンチウイルスやWebフィルタリングといったコンテンツスキャンを行わせてきた。またハイエンドモデルには、ファイアウォールやVPN、IPSといったネットワーク防御を処理するASICのネットワークプロセッサを搭載し、処理の高速化を図っている。今回FortiGate 310Bで採用されたFortiASIC NP2は、そのネットワークプロセッサの最新型であり、この処理能力を活用することで、ハイエンドモデル並みの性能をミッドレンジモデルで提供できるようになった。 また同社のネットワークプロセッサの特徴として、ショートパケット処理に強いことが挙げられるという。最近ではデータ通信以外のネットワークアプリケーションが増えており、特にVoIPを用いる環境では、ショートパケット性能が重要視される。菅原氏はこうした状況を踏まえた上で、平均パケットサイズが64バイトでも512バイトでもファイアウォールスループットが変わらないデータを示し、ネットワークプロセッサを採用したことの価値を強調した。 インターフェイスは、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×10を備え、そのうち8基がFortiASIC NP2による高速処理に対応する。またAMC拡張スロットも1基備えており、ログ保存・アーカイブ向けの80GB HDDモジュール、もしくはGigabit Ethernet（SFP）×4を搭載する拡張インターフェイスモジュールのいずれかを装着可能。後者を選択した場合は、ファイアウォールスループットを最大12Gbps（ショートパケット処理時を含む）、VPN（3DES）スループットを最大9Gbpsまで拡張できる。 フォーティネットは、セキュリティゲートウェイの置き換えに加えて、内部ネットワークの防御用途にも同製品を訴求したい考え。菅原氏はその価値について、「内部ネットワークをいくつかのセグメントに分割し、UTMを介して接続されるようにすることで、脅威の局所化や、よりきめの細かいポリシーの適用が可能になる。ポート密度とパフォーマンスが向上したFortiGate 310Bの登場で、こういった提案が可能になった」と説明した。 なお同社では、ネットワーク内部を防御するという同じコンセプトの製品として、セキュリティスイッチ「FortiGate-224B」をすでに発売している。しかしFortiGate-224Bは検疫機能がメインで、UTM製品としてはFortiGate 310Bと比べてスループット性能が大幅に劣るなど、機能面で差異があることから、それぞれの特性を生かして顧客に提案していく意向だ。 ■ ＵＲＬ フォーティネットジャパン株式会社 http://www.fortinet.co.jp/ プレスリリース http://www.fortinet.co.jp/news/pr/2008/pr042308.html ■ 関連記事 ・ フォーティネット、ネットワーク内部のセキュリティにフォーカスしたアプライアンス（2007/01/29）
（ 石井 一志 ）
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