IIJ、広域負荷分散サービス~Webサイトの閲覧不可を防止


 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は5日、「IIJ広域負荷分散サービス」を発表した。5月より提供を始める。

 同サービスは、事前登録されたWebサーバーをIIJのシステム上で常時監視し、稼働状況に応じてアクセス先を自動的に振り分け、Webサイトの安定稼働を実現するもの。

 メインサーバーがダウンした場合は、アクセス先を自動的に呼びサーバーへ切り替える。監視は国内・海外に設置しているWebサーバーに対して可能で、物理的に離れたロケーション間で手軽にバックアップサイトを運営できるという。

 複数のサーバーへ負荷分散することも可能。登録された全サーバーに均等に振り分ける「ラウンドロビン方式」、サーバーごとに設定した割合に応じて振り分ける「レシオ方式」が選べる。

 また、クラウドサービス「IIJ GIO」を利用したWebサーバーと組み合わせれば、メインサーバーの障害時に「メンテナンス中」といったページを自動表示させることも可能という。

 一般的にWebサイトの冗長化やバックアップサイトの構築・運営には多額のコストと専門知識が必要となる。一方でWebサイトの閲覧に数秒以上かかるとユーザーはほかのページに移動してしまい、再訪率は低いとも言われる。また、東日本大震災ではアクセス急増により関連Webサイトの閲覧が困難になるなど、緊急時における負荷分散の重要性もあらためて浮き彫りになった。

 IIJでは同サービスの提供を通じて、止められないWebサイトを運営する顧客に対し、最適な基盤を提供するとしている。

 価格は、初期費用が5万円(税別)、月額費用(1FQDNと5IPアドレス)が5万円(税別)/月。IPアドレス追加費用は、5IPアドレスで1万円(税別)/月、10IPアドレスで1万5000円(税別)/月。このほか、詳細な監視に対応する「カスタム監視」メニューも用意する。

サービスイメージ図
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